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筑波山

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つくば市の概要

 茨城県の南部、筑波山の南麓に位置する。東京都心から北東へ60km。中心部には筑波研究学園都市が構成され、筑波大学など教育機関と、約300に及ぶ研究機関、企業がある。 水と緑の自然豊かな土地に、最新のテクノロジーを持った研究機関が林立する全国でも例が無い特異な地域となっている。
 人口226,963人(2015年国勢調査)、前回の214,660人(2010年国勢調査)と比較して12,317人増。 世帯数は98,190世帯(同)で前回の88,337世帯(同)と比較して10,713世帯増。 人口密度は800人/平方km(同)、面積は284.07平方km。市の木はケヤキ=1997(平成9)年11月30日制定、 市の花はホシザキユキノシタ=1997(平成9)年11月30日制定、市の鳥はフクロウ=1997(平成9)年11月30日制定。 つくば市は1987(昭和62)年に当時の筑波郡谷田部町と同大穂町、同豊里町、新治郡桜村が合併して誕生。 翌年筑波郡筑波町が編入合併、さらに2002(平成14)年に稲敷郡茎崎町が編入合併し、筑波研究学園都市を構成する全町村がやっとひとつの自治体となった。
 地勢は、市北部に位置する筑波山を除き、平野で、市街地のほかは山林や農地。河川は市の西部境を小貝川、市のやや北側を桜川、市の南部を花室川、小野川が流れる。筑波山を水源として男女川が流れ桜川に合流する。 このほか、蓮沼川、稲荷川、東谷田川、西谷田川などがある。平地林が多いのも特徴で、昔ながらの里山の環境も数多く残る。
太田橋から望む筑波山
つくば市大曽根の太田橋から桜川ごしに望む筑波山
人口
 つくば市の人口は国勢調査では、直近で226,963人(男114,774人、女112,189人=2015年国勢調査)。 茨城県内では水戸市に次いで2番目。 前回の国勢調査と比較して14,822人増は、増加数で茨城県内の自治体で1位、全国でも14位。同じく増加率で見るとプラス6.5%、 茨城県内では率でも1位となった。
 国勢調査をもとにつくば市の人口推移をみる。つくば市誕生後の1990(平成2)年国勢調査によるつくば市の人口は143,396人、 後に合併し現在の市域を構成する茎崎町は25,070人、合わせると168,466人。 つくば市合併前の1985(昭和60)年の5町村の人口合計は127,497人で、15,899人増。 茎崎町の22,577人を合わせると150,074人で18,392人増。
 1995(平成7)年の国勢調査はつくば市が156,012人、茎崎町が26,315人。2000(平成12)年の国勢調査はつくば市165,978人、 茎崎町25,836人で、これが茎崎町合併前最後で、両市町を合わせると191,814人。 その後2005(平成17)年の調査では200,528人で、初めて20万人を突破する。男103,110人、女97,418人、世帯数78,521。 2010(平成22)年の国勢調査による人口は214,590人、男110,230人、女104,360人、世帯数87,477。 2015(平成27)年の国勢調査による人口は226,963人、男114,774人、女112,189人、世帯数98,190。 2020(令和2)年の国勢調査による人口は速報値で241,785人、男121,071人、女120,714人、世帯数111,019。 初めて世帯数が10万を超えている。
 1990(平成2)年(つくば市と茎崎町合計)と直近の2020(令和2)年の国勢調査で比較すると30年で73,319人増えている。 そればかりか現在に至るまで一度も人口が減少していない。
 一方住民基本台帳による人口は、直近で245,511人 (住民基本台帳2021年10月1日現在=以降の数値は断りの無い限り住民基本台帳による10月1日現在)。 1998(平成10)年以降の人口世帯推移は次の通り。 1998(平成10)年、181,370人(男93,406人、女87,964人)、66,114世帯。 1999(平成11)年、182,804人(前年比+1,434人、男94,157人、女88,647人)、67,304世帯(前年比+1,190世帯)。 2000(平成12)年、183,898人(前年比+1,094人、男94,705人、女89,193人)、68,438世帯(前年比+1,134世帯)。 2001(平成13)年、184,974人(前年比+1,076人、男95,130人、女89,844人)、69,291世帯(前年比+853世帯)。 2002(平成14)年、186,283人(前年比+1,309人、男95,713人、女90,570人)、70,340世帯(前年比+1,049世帯)。 2003(平成15)年、187,686人(前年比+1,403人、男96,360人、女91,326人)、71,310世帯(前年比+970世帯)。 2004(平成16)年、189,536人(前年比+1,850人、男97,328人、女92,198人)、72,832世帯(前年比+1,522世帯)。 2005(平成17)年、191,582人(前年比+2,046人、男98,338人、女93,244人)、74,656世帯(前年比+1,824世帯)。 2006(平成18)年、194,652人(前年比+3,070人、男99,837人、女94,815人)、76,635世帯(前年比+1,979世帯)。 2007(平成19)年、197,853人(前年比+3,201人、男101,509人、女96,344人)、78,778世帯(前年比+2,143世帯)。 2008(平成20)年、200,428人(前年比+2,575人、男102,820人、女97,608人)、80,488世帯(前年比+1,710世帯)。 2009(平成21)年、203,253人(前年比+2,825人、男104,262人、女98,991人)、82,281世帯(前年比+1,793世帯)。 2010(平成22)年、206,106人(前年比+2,853人、男105,634人、女100,472人)、83,872世帯(前年比+1,591世帯)。 2011(平成23)年、207,628人(前年比+1,522人、男106,313人、女101,315人)、84,983世帯(前年比+1,111世帯)。 2012(平成24)年、216,331人(前年比+8,703人、男110,463人、女105,868人)、90,338世帯(前年比+5,355世帯)。 2013(平成25)年、218,418人(前年比+2,087人、男111,348人、女107,070人)、91,615世帯(前年比+1,277世帯)。 2014(平成26)年、220,135人(前年比+1,717人、男112,057人、女108,078人)、92,890世帯(前年比+1,275世帯)。 2015(平成27)年、222,818人(前年比+2,683人、男113,290人、女109,528人)、94,737世帯(前年比+1,847世帯)。 2016(平成28)年、226,253人(前年比+3,435人、男114,969人、女111,284人)、96,846世帯(前年比+2,109世帯)。 2017(平成29)年、229,404人(前年比+3,151人、男116,556人、女112,848人)、98,971世帯(前年比+2,125世帯)。 2018(平成30)年、232,894人(前年比+3,490人、男118,245人、女114,649人)、101,102世帯(前年比+2,131世帯)。 2019(令和元)年、236,842人(前年比+3,948人、男120,349人、女116,493人)、104,040世帯(前年比+2,938世帯)。 2020(令和2)年、240,387人(前年比+3,541人、男122,210人、女118,173人)、106,418世帯(前年比+2,378世帯)。 2021(令和3)年、245,511人(前年比+5,124人、男125,071人、女120,440人)、110,019世帯(前年比+3,601世帯)。 2022(令和4)年、251,208人(前年比+5,697人、男128,004人、女123,204人)、114,092世帯(前年比+4,073世帯)。 2023(令和5)年、254,534人(前年比+3,326人、男129,526人、女125,006人)、116,632世帯(前年比+2,540世帯)。
気象
 つくば市の気象状況を、つくば市長峰にある高層気象台(つくば・館野)の観測データで見る(平均は1981〜2010年の平均値)。 それによると、1月の平均気温は2.7℃、最高気温の平均は9.0℃、最低気温の平均は−3.2℃、平均降水量は43.8mm。 同じく2月3.7℃、9.7℃、−2.2℃、51.6mm、3月7.1℃、12.8℃、1.2℃、99.5mm、 4月12.5℃、18.3℃、6.6℃、105.6mm、5月16.9℃、22.0℃、11.8℃、120.3mm、 6月20.2℃、24.6℃、16.3℃、133.1mm、7月23.9℃、28.3℃、20.4℃、127.1mm、 8月25.5℃、30.2℃、21.8℃、130.6mm、9月21.9℃、26.2℃、18.1℃、183.2mm、 10月16.0℃、20.9℃、11.3℃、165.9mm、11月10.0℃、15.9℃、4.6℃、78.8mm、 12月5.0℃、11.4℃、−0.9℃、43.6mm。平均気温が最も低いのが1月の2.7℃、最も高いのが8月の25.5℃。 降水量が最も多いのが9月の183.2mm、最も少ないのが12月の43.6mmとなっている。
 個別のデータで見ると、最も高い気温が観測されたのは1996(平成8)年8月15日の37.8℃。次いで2007(平成19)年8月16日の37.7℃、 2004(平成16)年7月20日の37.3℃。反対に最も低い温度が観測されたのは1952(昭和27)年2月5日の−17.0℃、 次いで1927(昭和2)年1月23日の−14.8℃、1922(大正11)年1月22日の−14.7℃。 1日の最高気温が低かった記録では1927(昭和2)年2月5日の−0.9℃、次いで1967(昭和42)年2月11日と1984(昭和59)年1月19日の−0.7℃。 反対に1日の最低気温が高かった記録は、1978(昭和53)年8月3日の27.3℃、次いで1996(平成8)年8月23日の26.5℃、 1984(昭和59)年8月22日26.4℃。
 降水量では、1日で最も多く雨が降ったのが1929(昭和4)年9月10日の265.1mm、 次いで1938(昭和13)年6月29日の258.1mm、1958(昭和33)9月26日の230.1mm。 月最大24時間降水量は最も多かったのが1996(平成8)年9月22日の192.5mm、 次いで1991(平成3)年9月19日の186.5mm、2004(平成16)年10月9日の168.0mm。
 月降水量を見ると最も多かったのが1938(昭和13)年6月の611.1mm、 次いで1941(昭和16)年7月の608.2mm、2004(平成16)年10月の592.0mm。 反対に少なかったのは1973(昭和48)年12月の記録無し。1995(平成7)年12月、2011(平成23)年1月も0.0mm。 年間では最も多かったのが1938(昭和13)年の2054.7mm、次いで1991(平成2)年の1841.0mm、1941(昭和16)年の1766.0mm。 反対に少なかったのは1984(昭和59)年の719.0mm、次いで1978(昭和53)年の745.5mm、1970(昭和45)年の906.5mm。
 降雪を見ると、年間の降雪日数は平均で4.9日。1月が1.7日、2月1.7日、3月1.1日、4月0.1日、12月0.4日。 年間で最も降雪があったのは1984(昭和59)年の63cm、次いで1969(昭和44)年の41cm、1985(昭和61)年の40cm。 1日当たりの降雪が多かったのは2014(平成26)年2月8日の24cm、次いで1984(昭和59)年2月17日と1986(昭和61)2月18日の22cm、 1990(平成2)年1月31日の21cm。 積雪を見ると、最も多かったのは1936(昭和11)年2月5日の27cm、次いで2014(平成26)年2月9日と1945(昭和20)年2月26日の 26cm、1951(昭和26)年2月15日の25cm、1990(平成2)年2月1日と1967(昭和42)年2月12日の23cm。
 風向風速を見ると、日最大風速風向(10分間の平均風速の最大値及び風向)は1932(昭和7)年11月15日の北北西26.4m/s、1949(昭和24)年8月31日の南東22.6m/s、 1924(大正13)年5月9日の22.6m/s。 同じく日最大瞬間風速風向は、1991(平成3)年9月25日の南南西37.0m/s、1998(平成10)年9月16日の西北西35.6m/s、 1979(昭和54)年10月19日の南35.6m/s。
※この項目のデータは気象庁ホームページから。
つくば芝
 つくば市は、研究学園都市という面のほかに、昔から広大な平地を利用した純農村地帯。 特に芝の生産は日本一(作付面積)で、同市の畑面積の3分の1を占める。 現在は、高麗芝、姫高麗芝、野芝の3種類のほか、野芝を改良した「つくばグリーン」を開発、つくばブランドで売り出している。 つくば芝は、葉長が短く、葉色が濃い緑色、日陰にも強い。成長速度が遅く、刈り込み回数が少なくて済む、踏まれても痛みが少ないなど、管理しやすいのが特徴。 このためグラウンドなどに適しており、市内の小学校では、この芝を使ったグラウンドの緑化が行われている。
 さらに高麗芝の「つくば輝」、姫高麗芝の「つくば姫」、野芝の「つくば太郎」の3種類もつくば芝としてブランド化している。 いずれも既存種のなかから優秀種を選抜して育成したもの。なお、これらの芝はつくば市役所前の庭に貼られている。
芝畑
つくば市今鹿島地区の芝畑
つくば輝 つくば姫
つくば市役所の庭に貼られているつくば輝(左)、同じくつくば姫(右)
つくば太郎 つくばグリーン
上記と同じくつくば太郎(左)、同じくつくばグリーン(右)
ブルーベリー
 ブルーベリーは、ツツジ科スノキ属に分類される北アメリカ原産の低木小果樹。その果実は、約1〜4gの小果実で、濃い青紫色になる。 品種によっても違うが6月上旬から9月上旬まで収穫できる。
 つくば市は1999(平成11)年「ブルーベリーシティ」を宣言し、作付を奨励した。もともとブルーベリーは芝の育成によって酸性になった土地で育つ農作物として栽培が注目された経緯がある。 作付面積は20haを超え、茨城県下でも有数を誇る。東京都小平市、山梨県北杜市とともに、つくば市は日本3大ブルーベリー産地でもある。 つくば市内には、摘み取りが出来る観光ブルーベリー園も数多くある。
筑波北条米
 つくば市内は、全域で稲作が盛ん。なかでも筑波山の伏流水を使った北条米「筑波北条米」は、昭和初期に皇室献上米になったほか、最近では、テレビの料理番組で厳選素材として選ばれることも多い。 筑波北条米のブランド名が冠せるのはつくば市のなかでも、桜川の左岸側、小田、北条、田井、筑波の各地区の水田から収穫された米のみ。
北条米
稲が実った北条地区の水田
パンの街つくば
 つくば市内のパン製造業者と研究所、行政が一体となって進めている産学官連携事業として行っている。おいしいパンでつくばの街の魅力を香りたたそうというのいうのがコンセプト。13社14店舗が参加している。
交通体系
 筑波研究学園都市建設当初からの悲願だった鉄道は、2005(平成17)年につくばエクスプレス(TX)が開通した。 東京都心(秋葉原)と結ばれており、中心市街地にはつくば駅があるほか、研究学園駅、万博記念公園駅、みどりの駅がある。 特に研究学園駅前は、つくば市役所も建設されるなど開発が沿線開発が進み筑波研究学園都市の副都心を形成する。
 つくば駅周辺の中心市街地には、西武百貨店とジャスコがキーテナントのショッピングセンター「クレオ」はじめ、 TXの開通に合わせてQtを加え「クレオスクエア」に発展。さらにアイアイモール、MOG、ライトオンなどの商業施設が集積する。 つくば国際会議場、つくばカピオ、ノバホール、茨城県つくば美術館、つくば市中央図書館などの公共施設も集中。さらに大清水公園や遊歩道などの緑豊かな大小の公園施設も整備されている。 なお遊歩道は、桜の名所として名高い。
 交通網は、鉄道がつくばエクスプレス。バスは、つくば駅に隣接するつくばセンターを中心に、周辺の市町村や各施設、JR常磐線の土浦駅、荒川沖駅、牛久駅、関東鉄道常総線の水海道駅、石下駅などに向けた路線がある。 シャトルバス「つくバス」が市内を運行している。また、つくばセンターと東京駅、つくばセンターと水戸駅などを結ぶ高速バスがある。 このほか、筑波山観光用に筑波山鋼索鉄道(筑波山ケーブルカー)、筑波山ロープウエイがある。
 道路は国道125号、国道354号、国道408号が通る。国道125号は市北部を東西に結び、国道354号は市南部を東西に結ぶ。 国道408号は両国道と交差し、市を縦断している。筑波研究学園都市の幹線道路は、南北に走る3本の幹線道路、「東大通り(ひがしおおどおり)」「西大通り(にしおおどおり)」「国道408号」と、 東西に結ぶ「土浦学園線」など、6本の幹線道路から成る。東大通りは、日本の道100選に選ばれている。 高速道路は、常磐自動車道、首都圏中央連絡自動車道がつくばジャンクションで交差する。
つくばジャンクション
つくば市下横場から見たつくばジャンクション。下が常磐道、上が圏央道
つくばスタイル
 つくばエクスプレス沿線地域では、都市インフラや教育、医療施設などの「充実した都市機能」と、筑波山や田園風景に代表される「豊かな自然」、 それに加え、科学技術の集積など「科学のまちならではの知的な環境」をともに享受しながら、自分の希望に合わせて、 住み・働き・学び・遊ぶという茨城県TX 沿線地域ならではの暮らし方「つくばスタイル」を提案している。
 それに合わせた「緑住接近住宅」や「緑住農接近住宅」など、緑あのある近代的な住宅の提供が進められている。 昔ながらの田舎暮らしに便利さを加えた新しいライフスタイルとして注目されている。
つくば隕石
 1996(平成8)年1月7日午後4時20分ごろ、つくば市周辺に落下した隕石雨。 大気圏に突入した隕石は火球となって、関東地方から東北の広い範囲で目撃された。約10kmの上空で爆発、隕石雨となって落下した。
 つくば市(旧茎崎町含む)はじめ、牛久市、土浦市の23カ所で確認され、合計約800gが回収されている。 最大のものは、つくば市並木で見つかった177.5g。隕石は、普通コンドライトの角礫岩。 
つくば市民の日
 つくば市の生い立ちを振り返り、未来を考えるよすがとし、自治意識を高め、もってつくば市の発展と市民意識の福祉増進に資することを 目的に11月30日を「つくば市民の日」とすることを1997(平成9)年、条例で定めた。 11月30日がつくば市民の日に選ばれたのは、1987(昭和62)年11月30日、旧大穂町、旧豊里町、旧谷田部町、 旧桜村の4町村が合併して「つくば市」が誕生した日であることが最大の理由。条例では、つくば市の機関は市民の日を中心として その目的にふさわしい行事を行うものとする、とも定めており、毎年11月30日にはつくば市の有料施設が無料開放されるなどのイベントも実施されている。 条例制定直後の1997(平成9)年11月30日が最初のつくば市民の日となっている。
自転車等放置禁止区域
 つくば市自転車等放置防止条例に基づき、1996(平成8)年4月1日、現在のつくば駅周辺が設定された。 その後、商業施設の拡大により2005(平成17)年2月、クレオスクエア地区、つくばエキスプレスの開通により2005(平成17)年8月、 つくば駅北側周辺及び、研究学園駅周辺、万博記念公園駅周辺、みどりの駅周辺が追加指定された。
自転車等放置禁止区域
自転車等放置禁止区域
ポイ捨て禁止条例・路上喫煙禁止条例
 2011(平成23)年4月1日から、罰則のあるポイ捨て禁止条例と路上喫煙禁止条例が施行された。 つくば駅及びつくば国際会議場周辺、研究学園駅及びつくば市役所周辺、万博記念公園駅周辺、みどりの駅周辺のつくばエクスプレス各駅周辺4地区と筑波山の朱色の大鳥居から筑波山神社までの参道の合わせて5地区を、 「きれいなまちづくり重点地区」、「路上喫煙禁止地区」に指定、この地区内での違反者には2,000円の過料が科せられる。 また、落書き禁止も違反者に過料が科せられるようになった。対象地区は市内全域で、こちらは50,000円の過料となっている。
 ポイ捨て禁止条例は、2007(平成19)年に制定された「つくば市きれいなまちづくり条例」が正式名称、今回改正した。 改正は、ポイ捨て及び落書きに対して過料を科せるようにした。路上喫煙禁止条例は、同じく「つくば市路上喫煙による被害防止に関する条例」。
ポイ捨て禁止条例
つくば駅周辺のペデストリアンデッキにあるポイ捨て、路上喫煙の禁止を示す路上の案内板
つくば市無電柱化条例
 都市の防災機能の向上、都市景観の保全などを目的としている。加えて、既に無電柱化されている区域の無電柱化を 維持するとともに市内全域での無電柱化を促進するとしている。2016(平成28)年9月30日施行。 無電柱化条例の制定は全国初。
 筑波研究学園都市中心部及び研究学園駅、万博記念公園駅、みどりの駅の各駅周辺を無電柱化区域に指定。 電線類の敷設を要請する者(開発事業者など)は、電線類地中化のための管路などを整備し、費用を負担しなければならない、などと定めている。
 同市では、筑波研究学園都市中心部では、国の開発で街づくりが進められたこともあり原則無電柱化されているが、 国家公務員住宅の跡地売却などにより民間業者が再開発する場合、無電柱化を求める根拠が無かったことから条例によりこれを防止するのが狙い。
 また、上記対象区域以外でも、市街化区域において1ha以上の開発行為を行う場合などは無電柱化区域同様に 無電柱化に努めなければならない、としている。
つくば市地酒等による乾杯の推進に関する条例
 つくば市産の日本酒及びワインによる乾杯を推進することで地酒などの普及推進を図り、それにより市内産業の活性化、地域食文化への理解向上を目指す。
 同条例は、つくば市内にある2軒の蔵元が2018(平成30)年度全国新酒鑑評会で金賞を受賞、また2017(平成29)年度には 内閣総理大臣から「つくばワイン・フルーツ酒特区」に認定され、2019(令和元)年には、つくば産ワインの販売が始まるなどしたことから、 つくば市をPRする好機として制定したという。2019(令和元)年、12月20日、つくば市議会定例議会で議員提案され全会一致で可決。 2020(令和2)年1月1日から施行された。今後はSNSなどでハッシュタグ「#kampaitsukuba」で普及活動を図る。
スーパーシティ
 スーパーシティは、スーパーシティ型国家戦略特区のことで、住民が参画し、住民目線で2030年gprpに実現される未来社会を 先行実現させる試み。AI(人工知能)やビッグデータ等の未来技術を活用し、行政手続きや物流、観光、医療介護、教育、防災、 エネルギー、環境などさまざまな分野で「先端的サービス」の提供を行ったり、 それらの複数分野の先端的サービス実現のため「データ連携基盤」を通じて様々なデータを連携、共有する。 合わせてこれらの先端的サービス実現のため、規制改革を「同時」「一体的」「包括的」に推進する。
 スーパーシティは、2020(令和2)年9月1日、改正国家戦略特区法の施行に伴い、 国(内閣府)は同年12月12日、全国の自治体からスーパーシティ提案の公募を開始した。 つくば市は、2021(令和3)年4月15日、国に対して「スーパーシティ型国家戦略特別区域の指定に関する提案書」を提出。 同年8月、第1回スーパーシティの区域指定に関する専門調査会を開催、合わせて応募した自治体に対し規制改革など再提案を依頼した。 つくば市はこの求めに応じて、同年10月15日には、4月に提案した内容を再構成し再提案した。 同年秋からの国家戦略特区ワーキンググループでの議論を経て、2022(令和4)年2月9日に第2回スーパーシティの区域指定に関する専門調査会 、さらに同年3月4日に第3回スーパーシティの区域指定に関する専門調査会における審議を行い、 この会議でつくば市をスーパーシティ型国家戦略特別区域の区域指定することが原案了承された。 同年3月10日の国家戦略特区諮問会議、同年4月12日に閣議決定した。つくば市と大阪府大阪市が区域指定された。
 つくば市のスーパーシティ提案は「つくばスーパーサイエンスシティ構想〜科学で新たな選択肢を、人々に多様な幸せを」。 デジタル、ロボットなどの最先端技術、サイエンスを使い住民参加で、住民中心のスーパーシティ目指す。 対象エリアはつくば市全域で、つくば市内にある国の研究機関や筑波大学と連携し推進するとしている。
 具体的な事業構想では、移動・物流分野で新型モビリティやロボットの本格導入、ロボットやドローンによる荷物の児童配送。 行政分野ではインターネット投票や外国人向け多言語での情報発信(多言語ポータルアプリ)、データ活用について住民のプライバシー への影響評価。 医療・健康分野ではマイナンバーを活用したデータ連携による健康医療サービスの提供。 防災・インフラ・防犯分野では、効率的な避難誘導と避難所での医療連携やインフラの長寿命化を目指す。 このほか、デジタルツイン・まちづくりでは3Dマップの作成によるデジタルツイン(現実空間にある情報を もとにデジタル空間でまるで双子のように再現する技術)の実現、ロボットと共生する都市空間の 創出などを掲げている。
つくばスマートシティ
 つくばスマートシティは、誰もが安全、便利で快適に暮らせる持続可能な市民中心のまちを目指すもので、 行政サービス、交通、医療・介護、インフラなどの課題を、 つくばに集積する最先端の科学技術やデータを活用することで解決することを目指すとしている。
 2019(令和元)年6月27日、実現を目指す推進団体として「つくばスマートシティ協議会」を設立した。 産学官金が連携して行うもので、自動運転やAI解析による公共交通機関の利便性の向上などを掲げており、 バス乗降時の顔認証によるキャッシュレス決済などを推進するとしている。 またコアエリア1、筑波大学及びつくば駅周辺地区、コアエリア2、研究学園駅周辺地区、エリア3、つくば市全域、 それぞれにおける実証実験を行う。
 スマートシティ化で集まり、幅広い活用が見込まれる個人のデータについては、 そのセキュリティやシステムの安全性などの確保を目的とし、2019(令和元)年10月9日、 「つくばスマートシティ倫理原則」を制定した。透明性が担保され市民が仕組みを理解した上で複数の選択肢が提供され 意思決定できる「自立の尊重」、身体的、精神的、経済的な危害にさらされない「無危害」、社会、市民に恩恵がもたらされる「善行」、 全ての市民は年齢や性別、人種、宗教、思想、経済的事情などによらず公平に扱われ、スマートシティ化により 市民間の格差が拡がらない「正義」の4項目を柱としている。
つくばSDGs未来都市
 つくば市は「持続可能なまちづくり」を進めており、SDGsの基本理念である「誰一人取り残さない」という包摂の精神は、 それと一致するものであり、2018(平成30)年2月には「持続可能都市ヴィジョン」を公表、合わせて「つくばSDGsフォーラム」を行った。 同年6月、内閣府の「SDGs未来都市」に茨城県内で唯一選ばれている。
 これを受け同年9月、「つくば市SDGs未来都市計画」(3か年計画)を策定した。 2019(平成31)年4月には「つくばSDGsパートナーズ」発足。2020(令和2)年3月、「持続可能都市宣言」=下記参照=を実施した。 2021(令和3)年3月、つくば市SDGs未来都市計画を引き継ぐ「つくば市SDGs未来都市計画(2021〜2023)」を策定した。 つくば市未来都市計画では、今後の取り組むべき方向として(1)こどもの未来(2)包摂的な社会(3)価値の創造と継承 (4)誰もが使いやすいインフラ(5)循環と環境保全――を掲げ優先的に事業実施するとしている。 一方、新未来都市計画では、これらの5つを継承しながら新たな基本理念として「つながりを力に未来をつくる」を掲げ、 目指すまちの姿として(1)魅力をみんなで創るまち(2)誰もが自分らしく生きるまち(3)未来をつくる人が育つまち (4)市民のために科学技術をいかすまち――の4項目を掲げた。
持続可能都市宣言
 宣言では、その前文で「名峰筑波山をはじめとする恵み豊かな自然、最先端の科学技術、世界に開かれた多様性などのつくば市の資産は、 過去から先人たちの努力によって守られ創られてきました。」「この資産を未来の世代に継承し発展させていくことが求められます。」などと述べている。 その上で「魅力をみんなで創るまち」「誰もが自分らしく生きるまち」「未来をつくる人が育つまち」「市民のために科学技術をいかすまち」 を掲げた。宣言は、2020(令和2)年3月19日付。 この4項目は翌2021(令和3)年に策定された「つくば市SDGs未来都市計画(2021〜2023)」に取り入れられている。
研究学園千本桜
 2005(平成17)年8月、つくばエクスプレスの開通を契機とした研究学園駅周辺のまちづくりで、 同地区に住む住民たちが中心となつて桜並木のあるまちづくりをスタートさせた。 環境省主催の「みどり香るまちづくりコンテスト」で、「日本アロマ環境協会賞」を受賞、同協会から 桜の苗木の提供を受け、2007(平成17)年3月18日、葛城川調節池畔で植樹祭を実施、 「TX研究学園・葛城 千本桜まちづくり事業」として植樹活動を本格化させている。
 その後、葛城調節池はじめ、蓮沼川第1調節池、蓮沼川第2調節池、谷田川支川上流調節池、 谷田川支川下流調節池、研究学園駅前公園、学園南公園、学園の杜公園、学園広場公園、葛城水辺公園などで植樹活動を行い 染井吉野や山桜、河津桜、寒緋桜などを植樹。また植樹管理活動が継続して出来るよう、組織をNPO法人化した。
 2019(令和元)年12月19日、研究学園駅前公園に52本、学園の杜公園に23本、いずれも河津桜を植え、 1000本の植樹を達成した。
研究学園千本桜
最初に研究学園千本桜が植樹された場所にある説明板と桜
特例市
 2007(平成19)年4月1日、人口が20万人を超えた=2005(平成17)年国勢調査=ことなどから、特例市に移行した。茨城県内では、県庁所在地の水戸市に次いで2番目の移行。
 特例市は、地方自治法に基づき政令で指定する。人口20万人以上などが指定条件で、都市計画等に関する事務、環境保全行政に関する事務などが県から移管される。
 2015(平成27)年4月1日、制度変更(特例市指定制度の廃止)に伴い「施行時特例市」。
モビリティロボット実験特区
 筑波研究学園都市の持つポテンシャルを活かし、人にやさしい次世代ロボット技術、産業の育成に取り組み、人とロボットが共生する社会の実現を目指すことが目的。 ロボットの街つくばとして、他では見られない特徴ある公道実験などを行っている。
 2011(平成23)年3月25日には、実社会におけるロボットの実証実験を行う日本初の「モビリティロボット実験特区」の認定を受けた。 つくば駅を中心とする「つくばセンターエリア」と研究学園駅を中心とする「つくば研究学園エリア」の2地区で、主に歩道の幅員が3m以上の場所で行われている。 エリアには「Robot zone」の案内板があり、セグウェイなどが公道を走る実験が行われている。
 また、2007(平成19)年からは、こちらも日本初という自律ロボットの大規模公道実験「つくばチャレンジ」が行われている。 これは人の操作を受けずに走れる自律ロボットの公道を走行実験。第1回は、約1kmの遊歩道を2時間以内に走行するという課題で行われた。 大学や企業などの33チームがエントリー、予選走行をクリアした11台が本選に進み、うち3台が完走した。 現在では約70チームが参加、約1.4kmのコースで行われ、途中にはエレベーターの乗降やスロープを走るなどの課題がある。
ロボット実験区間
つくば公園通りにあるロボット実験区間の案内板
つくば国際戦略総合特区
 筑波研究学園都市の持つポテンシャルを活かし、その研究成果を産業創造など目に見える形で成果を出していこうという試み。 2011(平成23)年12月22日、「つくば国際戦略総合特区」の指定を受けた。 特区のサブタイトルは「つくばにおける科学技術の集積を活用したライフイノベーション・グリーンイノベーションの推進」。
 これまで基礎的研究に重点が置かれ、研究成果が直ちに新事業、新産業に結びつくことが少ない、さらには国際的に高い評価を受ける実績少ない、などの指摘から、 5年以内に成果を出すことを目標とし、新しい産学官の連携システム「つくばグローバル・イノベーション推進機構」を設立、つくば発の研究成果実用化を目指すとしている。
 また4つの先導的プロジェクトを設定。ライフイノベーションとして「BNCT(次世代がん治療)」及び「生活支援ロボットの実用化」、 グリーンイノベーションとして「藻類バイオマスエネルギーの実用化」及び「世界的ナノテク拠点の形成」を掲げている。
自動配送ロボットの公道走行による配送サービス
 楽天、パナソニック及び西友の3社による自動配送ロボット(UGV)を使った公道走行による配送サービスが、 2022(令和4)年5月28日から7月30日までの毎週土曜日、つくば駅周辺の約1000世帯(つくば市吾妻1丁目から4丁目 及び竹園1丁目から3丁目までの一部)を対象に行われた。
 楽天が開発したスマートフォン向けの専用サイトから、つくば市竹園の「西友つくば竹園店」で取り扱う商品のうち 約2000点が注文可能で、パナソニックが開発した自動配送ロボットで公道走行し最短30分で配達する。手数料は110円(税込み)。 自動配送ロボットは、つくば市から約60km離れた東京都中央区銀座から遠隔管制システムにより、遠隔監視、操作で自動走行し配送する。
 3社による自動配送ロボットの公道走行による配送サービスは、 2021(令和3)年3月から4月にかけて神奈川県横須賀市で実施したのに続いて2市目。
つくばR8ロゲイニング
 つくば市の周辺市街地、北条、小田、大曽根、吉沼、上郷、栄、谷田部、高見原の8地域で市街地活性化を目的に筑波大学の協力を得て 行っている。いずれも旧町村時代は、その中心市街地として活気があったが、現在は周辺市街地となり、人口の減少や高齢化、商業施設の閉鎖問題 などがあり、地域の活性化が喫緊の課題となっている。
 R8ロゲイニングの「R」は「Region=地域」の略でR8は8つの地域の意味。 ロゲイニングは海外発祥のスポーツで、地図とコンパスを頼りに自然の中に設けられた「地点」を探し、その得点を競う。 オリエンテーリングに似ているが、地点を順番に回らなくていい、地点が多数ある、地点に価値(得点)がある、などの違いがある。
 ロゲイニングでは、地元の人気店や隠れた名所などを歩いてめぐり、その地域を知ることが目的となる。 つくば市吉沼で2020(令和2)年2月9日に行われたロゲイニングでは、 地元の酒蔵はじめ和菓子店や精肉店、神社などに地点を設けた。加えて、吉沼、元気!協議会が主催する「食と酒の祭」を同時開催。 地元の食や酒にスポットを当てた展開となった。
 今後も随時ロゲイニングを実施していくほか、地域活性化のコンペも行われている。 例えば、つくば市小田では、小田地域まちづくり振興会が中心となって提案した「小田山を芝桜でキレイに飾ろうプロジェクト」が採択され、 すでに小田山麓に芝桜の植栽が行われている。
つくチャリ
 つくチャリは、つくば市シェアサイクル実証実験事業。 シェアサイクルを、公共交通を補完する移動手段として位置付け、まちなかの観光や通勤、通学、ショッピングなどに利用してもらう試み。 2021(令和3)年10月1日スタート。実証実験期間は2024(令和6)年9月30日まで。
 つくチャリは、スマートフォンの専用アプリを用いて、各地に配置されたシェアサイクルの貸出、返却場所であるサイクルポート間を自由に移動できる。 利用は24時間可能。利用料は15分77円で8時間までは上限が1500円で、8時間超過後は再び15分77円が課金 (1日、24時間返さずに利用すると4500円、同じく2日、48時間では9000円、同じく3日、13500円)される。
 サイクルポートはスタート時点で20ヶ所。返却するサイクルポートの返却可能台数が0台の場合は返却できない(料金の加算が続く)ため、 アプリ上で返却可能台数を確認する必要がある。また自転車は、「歩くように走る」がコンセプトの「ルートワン」をシェアサイクルとして全国初採用。 ギア内部に装着したシリコーンを圧縮させ、その反発力を推進力に変換することで、楽に走らせることができるという。
 つくば市ではかつてシェアサイクル「のりのり自転車」を実施していたが、保証金が100円で自由に利用できたため、 自転車が盗まれたり放置されたりしたため事業を取りやめた経緯がある。
 サイクルポートは次の通り。つくば駅(中央公園、吾妻2−7−5)、研究学園駅(研究学園5−9−1)、つくば市役所(研究学園1−1−1)、 イーアスつくば(研究学園5−19)、科学万博記念公園(御幸が丘6)、学園南公園(学園南1−7)、ZOZOBASEつくば1(東光台5−6−2)、 テーダマツ保存区域(東光台東交差点、研究学園3−23−2)、カスミフードスクエア学園の森店(学園の森2−34−4)、 ファミリーマート筑波記念病院前店(要1071−11)、MeeToco筑波ハム(学園の森3−21−1)、ファミリーマートつくば葛城店 (研究学園7−43−8)、つくばスタートアップパーク(つくば市産業振興センター、吾妻2−5−1)、カスミ筑波大学店(天久保3−1−10)、 ZOZOBASEつくば2(さくらの森25−3)、デイズタウン(竹園1−9−2)、カスミフードスクエア学園店(竹園2−12−1)、 二の宮公園(二の宮1−15)、松代ショッピングセンター(松代4−19−1)、LALAガーデンつくば(小野崎278−1=閉鎖に伴い2022年9月30日午後3時廃止)、 つくばリードタウン(春日1−11−112)、松代公園(松代3−2=LALAガーデンつくばの廃止に伴い2022年9月30日午後5時新設)、 コーチャンフォーつくば(学園の森3−50−7=2022年10月20日新設)。
サイクルポートつくば駅 サイクルポート万博記念公園
中央公園にあるサイクルポートつくば駅(左)、同じくサイクルポート万博記念公園(右)
サイクルポート学園南公園 サイクルポートZOZO
サイクルポート学園南公園(左)、同じくサイクルポートZOZO(右)
サイクルポート研究学園駅
サイクルポート研究学園駅前
姉妹都市
 国際交流を行っている姉妹都市は、アメリカのアーバイン市、ケンブリッジ市、ミルピタス市。カナダのサマーランド市とも姉妹都市となっていたが、現在は提携を解消した。
アーバイン市
 アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡(ロサンゼルスから南へ約53km)にある。カリフォルニア大学アーバイン校を中心に、人工的に作られた学園都市。 犯罪率が低く全米で最も安全な都市とされる。人口約20万人。
 1987(昭和62)年、合併前の桜村に姉妹都市の意向打診があったものをつくば市が引き継ぎ、1989(平成元)年に提携した。
ケンブリッジ市
 アメリカ合衆国マサチューセッツ州の東部(ボストンと川を挟んである)にある都市。ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学があり、全米を代表する大学都市。 人口約10万人。
 1984(昭和59)年、当時の谷田部町と姉妹都市提携、合併後つくば市が継承した。
ミルピタス市
 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララ郡(サンフランシスコから南へ約70km)にある。シリコンバレーの一角を占め、コンピューターなどハイテク産業が集積する。 人口約6万人。
 1996(平成8)年、合併前の茎崎町と姉妹都市提携していたものをつくば市が継承した。
グルノーブル市
 フランス南東部にある都市。人口約16万人。アルプス山脈の麓に位置し、年間を通して登山客が訪れるほか、周辺にはスキー場なども多い。 観光都市である一方、国立の研究機関、大学が立地する研究学園都市でもあり、つくば市と共通する点も多い。1968(昭和43)年2月、第10回冬季オリンピック開催。
 2013(平成25)年11月12日、つくば国際会議場で開催された筑波研究学園都市50周年記念式典にグルノーブル市関係者を招き、姉妹都市提携の調印式が行われた。
サマーランド市
 カナダブリテッシュコロンビア州にある都市。人口約1万人。
 1985(昭和60)年、当時の豊里町と姉妹都市提携していたものを、つくば市が継承した。その後提携解消。
友好都市  友好都市は、中国の深セン(センの漢字は土ヘンに川)市、東京都・荒川区、そして福島県・郡山市。
郡山市
 福島県の中央部、中通り地区に位置する。人口は約33万人、福島県内で最も人口が多い。 市制施行は1924(大正13)年9月1日、1997(平成9)年4月1日、中核市指定。 交通の要衝で、鉄道は東北新幹線、東北本線のほか、水戸から水郡線が通じる。このほか磐越西線などがある。 道路は国道4号のほか、東北自動車道と磐越自動車道が交差する。また、市西部には猪苗代湖が、市北部には安達良山がある。 JR郡山駅前には福島県内で最も高いビル郡山ビッグアイ(高さ132.6m、地上24階)がある。
 2014(平成26)年10月31日、東京・秋葉原ダイビルにて友好都市提携協定締結。
荒川区
 東京都の特別区、東京23区のひとつで、東部に位置する。つくば市とはつくばエクスプレス(南千住駅)で結ばれており、30分程度で行き来できる。 人口約20万人。1932(昭和7)年10月1日、当時の東京市の拡張に伴い東京市荒川区となった。区北側の境界が隅田川になっている。 つくばエクスプレスのほかJRの山手線、京浜東北線、常磐線、東北本線、東京メトロの千代田線、日比谷線、京成電鉄成田スカイアクセス線、 都電荒川線、日暮里舎人ライナーなど多くの路線が乗り入れている。首都大学東京荒川キャンパス、開成中学校・高等学校がある。 また、東京23区唯一の区営遊園地、あらかわ遊園がある。 下町の情緒を多く残す。また工場跡地の再開発も行われている。
 2008(平成20)年5月、友好都市提携協定締結。
深セン市
 中華人民共和国広東省にある都市。香港の新界と接し、地理的にも重要な位置を占めており、古くから経済特区に指定され急速に発展した。 経済、財政面などで省レベルの自主権を与えられている副省級市。
 2004(平成16)年、友好都市となった。
つくば市名誉市民
 つくば名誉市民は、つくば市名誉市民条例に基づき「社会の発展に著しい功績があり、市民の誇りとして等しく尊敬される者に対し、 つくば市名誉市民の称号を贈り、これを顕彰すること」としている。 1998(平成10)年に江崎玲於奈氏、2008(平成20)年に小林誠氏、2017(平成29)年に加藤澤男氏、 2022(令和4)年に井坂敦實氏、沼尻博氏に贈られている。
 江崎玲於奈氏は、1973(昭和48)年、「半導体におけるトンネル効果の発見」によりノーベル物理学賞を受賞。 1992(平成4)年、筑波大学学長、1998(平成10)年、財団法人茨城県科学技術振興財団理事長、 2000(平成12)年、つくばサイエンス・アカデミーを創設し会長に選出されている。 小林誠氏は、2008(平成20)年「CP対称性の破れの起源の発見」によりノーベル物理学賞を受賞した。 1979(昭和53)年、現在の高エネルギー加速器研究機構助教授、1985(昭和60)年、同機構教授、2006(平成18)年、同機構名誉教授。 ノーベル賞を受賞した研究は京都大学助手時代に、実験的検証は、高エネルギー加速器研究機構Bファクトリーによって行われたものという。 2009(平成22)年、高エネルギー加速器研究機構から特別栄誉教授の称号が授与されている。 なお江崎、小林両氏は、2008(平成20)年、茨城県名誉県民が贈られている。
 加藤澤男氏は、体操選手としてオリンピック3大会に連続出場し日本人最多の8個の金メダルを獲得した。筑波大学教授。 筑波大大学院教授、2010(平成22)年、筑波大学名誉教授。オリンピックには1968(昭和43)年メキシコ、1972(昭和47)年ミュンヘン、 1976(昭和51)年モントリオールと出場、金メダル8個に区和え銀メダル、銅メダル合わせて12個のメダルを獲得している。
 井坂敦實氏は、郷土史研究家。元筑波町文化財保護審議会委員、元つくば市文化財保護指導員、平沢官衙遺跡、日向廃寺跡の保存はじめ、 文化財の調査保護活動に長年携わっている。筑波山信仰はじめ、つくば市の歴史、常陸国風土記などの学術研究を行い、 つくば市の学術文化の振興に大きく寄与した。 沼尻博氏は、倉庫、運送業の沼尻産業会長。つくば市谷田部商工会長を務め、つくば市商工会の誕生に尽力。 その後商工会長として新産業創出などつくば市の経済発展のために様々な活動に取り組んだ。 さらに茨城県商工会連合会会長として県内商工会の財政運営の強化、健全化に尽している。
 つくば市名誉市民条例では、つくば市に居住もしくは居住していた者、または関係の深い者であって、 地方自治の進展、社会福祉の向上、経済の発展、学術又は文化の振興、その他市民の福祉の増進に広く貢献し、その功績が特に著しい者であること、 そして等しく市民に深く尊敬される者、などを定めている。 つくば市名誉市民候補者選定検討会議で名誉市民候補者を選んだ後、つくば市議会の同意を得て選ばれる。 11月30日のつくば市民の日に顕彰を行っている。
歴代市長
初代 倉田弘 (1988〜1992) 
2代 木村操 (1992〜1996)
3代 木村操 (1996)
4代 藤沢順一(1996.11.17〜2000.11.16)
5代 藤沢順一(2000.11.17〜2004.11.16)
6代 市原健一(2004.11.17〜2008.11.16)
7代 市原健一(2008.11.17〜2012.11.16)
8代 市原健一(2012.11.17〜2016.11.16)
9代 五十嵐立青(2016.11.17〜2020.11.16)
10代 五十嵐立青(2020.11.17〜)
歴代議長
初代  中川三郎  (1987.12.7〜1988.11.29)
2代  成島市左衛門(1988.12.12〜1990.12.15)
3代  成島市左衛門(1990.12.25〜1992.11.29)
4代  石川千之  (1992.12.8〜1995.1.27)
5代  長谷川久夫 (1995.1.27〜1996.11.10)
6代  宮本美彦  (1996.12.9〜1998.12.24)
7代  市原啓司  (1998.12.24〜2000.11.29)
8代  福田庄市  (2000.12.5〜2002.12.20)
9代  兼平英雄  (2002.12.20〜2004.11.29)
10代 久保谷孝夫 (2004.12.7〜2006.12.22)
11代 久保谷孝夫 (2006.12.22〜2008.11.29)
12代 鈴木富士夫 (2008.12.3〜2010.12.22)
13代 飯岡宏之  (2010.12.22〜2012.11.29)
14代 金子和雄  (2012.12.4〜2014.12.16)
15代 塩田尚   (2014.12.16〜2016.11.29)
16代 塩田尚   (2016.12.5〜2018.12.21)
17代 神谷大蔵  (2018.12.21〜2020.11.29)
18代 小久保貴史 (2020.12.3〜2022.12.27)
19代 五頭泰誠  (2022.12.27〜)
歴代副議長
初代  成島市左衛門(1987.12.7〜1988.11.29)
2代  橋場久太郎 (1988.12.12〜1990.12.15)
3代  橋場久太郎 (1990.12.25〜1992.11.29)
4代  兼平英雄  (1992.12.8〜1995.1.27)
5代  青木邦夫  (1995.1.27〜1996.11.29)
6代  市原啓司  (1996.12.9〜1998.12.24)
7代  内田千恵  (1998.12.24〜2000.11.29)
8代  滝口隆一  (2000.12.5〜2002.12.20)
9代  大野光夫  (2002.12.20〜2004.11.29)
10代 金子和雄  (2004.12.7〜2006.12.22)
11代 柳田理則  (2006.12.22〜2008.11.29)
12代 須藤光明  (2008.12.3〜2010.12.22)
13代 今井孝   (2010.12.22〜2012.11.29)
14代 大久保勝弘 (2012.12.4〜2014.12.16)
15代 塚本洋二  (2014.12.16〜2016.11.29)
16代 神谷大蔵  (2016.12.5〜2018.12.21)
17代 山本美和  (2018.12.21〜2020.11.29)
18代 皆川幸枝  (2020.12.3〜2022.12.27)
19代 小森谷佐弥香(2022.12.27〜)
つくば市選出茨城県議会議員
 つくば市合併後、1990(平成2)年に行われた県議会議員選挙は、従来の筑波郡選挙区、新治郡選挙区で行われた。 最初につくば市選挙区で行われた県議会選挙は1994(平成6)年の選挙から。(所属は当選時)
1994(平成6)年選挙(定数3) 藤沢順一(自民)、市原健一(自民)、塚本育造(無所属) 
1997(平成9)年補欠選挙(改選数1) 塩田尚
1998(平成10)年選挙(定数3) 市原健一(自民)、飯泉淳(民主)、立谷美矢子(共産) 
2002(平成14)年選挙(定数3) 市原健一(自民)、山中泰子(共産)、塚田規夫(無所属) 
2005(平成17)年補欠選挙(改選数1) 飯泉淳
2006(平成18)年選挙(定数4) 田村佳子(公明)、飯岡英之(自民)、飯泉淳(自民)、山中泰子(共産) 
2010(平成22)年選挙(定数4) 星田弘司(無所属)、飯岡英之(自民)、鈴木将(無所属)、田村佳子(公明) 
2014(平成26)年選挙(定数4) 星田弘司(自民)、鈴木将(自民)、山中泰子(共産)、田村佳子(公明) 
2018(平成30)年選挙(定数5) 星田弘司(自民)、田村佳子(公明)、鈴木将(自民)、山中泰子(共産)、塚本一也(無所属)
2022(令和4)年選挙(定数5) 星田弘司(自民)、山本美和(公明)、鈴木将(自民)、ヘイズジョン(無所属)、宇野信子(市民ネ)
つくば市発足以降のつくば市関係の選挙結果については特設ページつくば市の選挙へ。
期日前投票用タクシー運賃助成
 2024(令和6)年10月27日投開票のつくば市長選挙、つくば市議会議員選挙において、 自宅から最寄りの期日前投票所までの移動が困難な人の投票機会を確保するため、期日前投票所に行くためタクシーを利用した際の往復運賃を助成する。
 対象は、つくば市高齢者タクシー運賃助成やつくば市障害者タクシー運賃助成を受けている人。これらの人は申請の必要なく、助成券が郵送される。 これら以外の人は申請が必要。申請書に必要事項を記入し、選挙管理委員会提出する。10月1日から申請を受け付ける。 利用は期日前投票所が開設される告示日翌日の10月21日から投票日前日の26日まで。自宅から最寄りの期日前投票所までの往復タクシー運賃が対象。
オンデマンド型期日前投票所
 「つくばスーパーサイエンスシティ構想」に基づき、2024(令和6)年10月27日投開票のつくば市長選挙及び つくば市議会議員選挙で「オンデマンド型移動期日前投票所」の導入を目指していたが、つくば市選挙管理員会は同年9月2日に開催した 委員会で慎重な意見が出て、市長選、市議選での導入見送りを決めた。 つくば市では、投票所までのいどうが難しい高齢者や障碍者などが投票しやすい環境の整備を目的に実証実験を行ってきた。
 計画では、自宅まで移動投票車が来るサービス(自宅巡回投票所)と自宅から移動投票車までの送迎サービス(移動投票所送迎)の 2本立て。自宅に移動投票車が駐車できるスペースがある場合は前者を、無い場合は後者のサービス利用となる。いずれも予約制とする。
 実証実験は、同年1月23日から同27日まで、つくば市筑波及び臼井地区の有権者を対象に実施。一部地域だけの実証実験では市内全体で 行うには不安があるとの理由から同年8月6日から9日まで、つくば市内全域を対象に実証実験を行った。
 これらを受けて開催されたつくば市選挙間委員会では、事務負担の増加や対応していない国政選挙と重なった場合、つくば市長選、つくば市議選は オンデマンド投票できるが、国政選挙は対応していないでは、混乱が生じるなどの理由もあって実施見送りとなった。
つくば市議会通年議会
 つくば市議会は、年間を通して会期とする「通年議会」を2024(令和6)年度から導入した。必要に応じて議長権限で 迅速に会議を開催することで議会の機能及び権限の強化を図ることが目的。 2023(令和5)年の12月定例会に通年議会開催のための改正案が提案され11月30日、全会一致で可決していた。 茨城県内では、常総市、守谷市、坂東市に次いで4例目の導入。
 通年議会は、4月に開会し、概ね1年の会期とする。従来、6月、9月、12月、3月に開かれていた定例会(定例議会)は 「定例会議」として同じく年4回開く。一般質問など従来と同様に行う。また、市長や議員からの請求に基づき「緊急会議」が開かれる。
 初年度となる2024(令和6)年度は4月19日開会。会期は本来1年となるが、11月29日に任期満了となることから、同日までとした。
民俗
 つくば市内の風俗や習慣、伝承などを紹介する。
葬儀
 つくば市の主に昔からある集落での葬式について述べる。 地域によってやり方は少しづつ違うが、多くの地域で近所の数件から十数件で組織される「(葬式)組合」で運営されている。 これは亡くなった人が出た当家とこの組合が葬式を主催する。このため、挨拶状などには、喪主○○外組合一同と書かれている場合もある。
 組合は、葬式を自宅で行うのが普通だった時代の名残ともいえる。 葬式は、多くの人たちが集まるので、集まった人たちの食事の準備などが迅速に出来るように出来た組織。 現在では、つくば市内の葬式もほとんどが、葬儀場で行われるため、 それほど多くの人手は必要としなくなっている。 ただ、現在でも組合各家からは男女1人づつが、葬式が終わるまで毎日当家に詰めることが多い。
 なお、つくば市内では、遺骨は遺族ではなく、床取りが持つことがほとんど。床取りは、六道ともいい、もともと土葬時代に棺を担ぐ役目を担っていた。 その延長で、床取りが持つことになったと見られる。
 もう一つ、帳場(受付)。全国各地でマナーが違うようだが、つくば市内ではほとんどが、帳場に香典を渡すと、帳場の担当の人がその場で開封し金額を改め、住所、氏名、金額を記帳する。
 このほか、御通夜をやらない場合も多い。
両墓制
 つくば市内で一部の地域に残る風習。両墓制とは、詣でる墓地(詣り墓、祭地)と遺体を埋葬する墓地(埋め墓、葬地)の2つがある。 詣り墓は檀家となっているお寺の境内、埋め墓はそれ以外の場所にあることが多い。
氏神様
 つくば市内に古くから住む家の多くに祀られている。屋敷神の一種。 主に敷地の北東側に小さな祠がある場合が多い。その家を守る神様であり、多くの場合、一般に知られた特定の神ではない。 ただ、一部では稲荷神社等の分霊を祀っている場合もある。
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