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真壁祇園祭
茨城県桜川市の真壁地区で7月23日から26日まで4日間(曜日に関係なし)に渡って開催される真壁祇園祭。
五所駒瀧神社の例祭で、正式には「五所駒瀧神社の祭事」。
国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」いわゆる国選択無形民俗文化財に指定されている。
真壁祇園祭は、五所駒瀧神社の御神体を神輿に乗せ真壁地区の御仮屋に遷座して行われる祭り。 23日に神様が神社から渡御し、26日に神様が還御する。 祭り期間中は24日から真壁地区の4つの町、高上町(たかじょうまち)、仲町(なかまち)、新宿町(しんじゅくちょう)、 上宿町(かみじゅくちょう)から出る山車が3日間に渡って町内を巡行する。 加えて祭りは「伝統的な祭り制度」で運営されているのも大きな特徴。 真壁地区の上記4町内が輪番制で「当番町」となり祭りを取り仕切る。加え大和町(当番無し)を加えた「五町内」が祭り運営にかかわる。 各町には、「大老」「中老」「幹事(世話人)」と呼ばれる幹部がいる。これは幹部制度といい 任期はいずれも4年で、順次昇格していく。これら幹部が各町内の運営及び各町間の協議等を行う。 さらに幹部の服装や持ち物は厳格に決められている上、幹事は雨が降っても傘もさせず雨宿りも出来ないなどの慣例がある。 これらが祭りの規律、そして格式を高める要因になっている。 また、真壁地区は古い町並みが残り、100以上の建物が国の登録有形文化財建造物に指定されている。 これらの町並みを背景に行われる祭りは、その伝統的な祭りの制度とともに、より歴史を感じさせるものとなっている。 五所駒瀧神社は、1014(長和3)年の創建。真壁地区の東側にある権現山のふもと桜川市真壁町山尾に鎮座する。 祭神は武甕槌命、大山咋神、猿田彦神、木花開耶姫神、菅原道真公。 祇園祭は、江戸時代初期に水無月祭礼として始まったとされる。このため以前は駒瀧明神六月祭典あるいは五所神社六月祭典とも呼ばれ、 五穀豊穣を祈願する祭りという。いわゆる京都・八坂神社に起源する祇園祭とは別のものとされる。 いつごろ始まったか定かではないが、江戸時代初期、のちに忠臣蔵で知られる浅野家が真壁を治めていた時代とされ、 約400年前から続く。当時この地域は真壁郡町屋村と呼ばれており、浅野家の陣屋が置かれていた。 村を代表する長が町年寄で、上宿、下宿、高上、仲、新宿の5町には町名主がいた。 当時の町年寄の大関善左衛門(初代)が中心となって祭りが始められたとされる。 江戸時代には町年寄と各町名主の家の前には神輿がお休みになる庭が設けられ、神官が神詞をあげていた。 なお、祇園祭に改称したのは明治末か大正初期とされる。 なお会場となる桜川市真壁町真壁地区は、23日から26日にかけて夜、大幅な交通規制が実施される。 アクセス 公共交通機関はJR水戸線「岩瀬駅」下車、タクシーで約20分。 自動車は北関東自動車道「桜川筑西IC」から約20分。 常磐自動車道「土浦北IC」から約40分。 駐車場 桜川市営真壁高上町駐車場。有料。普通車500円。 桜川市真壁町真壁279−1。真壁高上町駐車場の地図 祭り当日の町内の通り。出店と古い町並みが祭り風情を出している=2016年= 神輿渡御 23日、五所駒瀧神社から神輿に神様を乗せ御仮屋にお迎えする。 午後3時から五所駒瀧神社で神事。午後4時、神輿は神社を出発する。 各町の高張提灯を先頭に猿田彦大神、宮司、そして当番町によって神輿、さらに神社総代などが続く。 渡御では、各町に入るとき、その町内の幹事、幹部が整列して神輿を出迎える。 また13か所の決められた場所で休憩、合わせて祝詞が奉上される。午後7時、御仮屋の神武天皇遥拝殿に到着、安置される。 神輿は24日、25日は移動しない。神社社殿内での神事に続き、神輿前に整列、宮司及び当番町のあいさつがある。最後に手締めを行い時計を合わせて出発=2018年= 神社を出る神輿=2018年= 麓に神社がある権現山を背に進む神輿=2018年=(左)、筑波山を背に進む神輿=2018年=(右) 各町所定の位置で神輿の休憩があり祝詞が奉上される=2018年= 各町の高張提灯を先頭に進む神輿渡御の列。各町の入口では町の役員が列を作り神輿を出迎える=2018年=(左)、 同じく街中を進む渡御の列=2018年=(右) 山車参拝 24日、各町が運行する山車が御仮屋に参拝する。 午後から夕方にかけては子供、夜は若衆の山車が高上町、仲町、新宿町、上宿町の順に参拝する。遥拝殿に鎮座する神輿=2016年= 高上町 御仮屋の到着した高上町の山車=2023年= 御仮屋で参拝する高上町の若衆=2023年=(左)、 お祓いを受ける高上町の山車=2023年=(右) 仲町 御仮屋の到着した仲町の山車=2023年= 御仮屋で参拝する仲町の若衆=2023年=(左)、 お祓いを受ける仲町の山車=2023年=(右) 新宿町 御仮屋の到着した新宿町の山車=2023年= 御仮屋で参拝する新宿町の若衆=2023年=(左)、 お祓いを受ける新宿町の山車=2023年=(右) 上宿町 御仮屋の到着した上宿町の山車=2023年= 御仮屋で参拝する上宿町の若衆=2023年=(左)、 お祓いを受ける上宿町の山車=2023年=(右) 山車引き廻し 25日、各町の山車が合同で町内を巡行する。曳き回し前、担当町からあいさつ、最後に時計を合わせて出発=2022年= 各町の山車が連なって引き廻される=2022年=(左)、同じく連なっての引き廻し=2022年=(右) 高上町 高上町山車=2016年= 仲町 仲町山車=2016年= 新宿町 新宿町山車=2022年= 新宿町山車=2022年=(左)、同じく新宿町山車=2016年=(右) 上宿町 上宿町山車=2022年= 上宿町山車、後側=2022年=(左)、同じく上宿町山車=2016年=(右) 神輿還御 26日、午後6時50分、御仮屋から神輿が出発し、各町内を回って五所駒瀧神社に還御する。 各町入口では町の役員が整列して神輿を出迎える。 また、各町の山車が神輿の還御を少しでも遅くするため、還御ルートに立ちはだかりお囃子の演奏や山車を回して盛り上る。 各町の山車は神輿と山車が競演するのはこの最終日のみ。 午後9時50分、祈祷ののち解散する。還御の神輿は各町の高張提灯を先頭に粛々と進む=2017年= 還御の神輿の行く手を遮る山車。神輿の還御を少しでも遅らせようとする=2017年=(左)、 還御でも各町所定の位置で神輿の休憩があり祝詞が奉上される=2017年=(右) 町境での還御の神事。祝詞奉上に続き、各町の役員が整列するなか宮司や年番町のあいさつなどが行われる=2017年=
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