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鹿島神宮神幸祭
茨城県鹿嶋市の鹿島神宮で9月1日、2日両日行われる一連の祭礼。「ご神幸」と呼ばれる。
正確には例祭、提灯まち、神幸祭、行宮祭、還幸祭に分かれる。
例祭は、天皇陛下からの大幣帛(おおみてぐら)をいただき、宮内庁からの勅使(6年毎の子年、午年、それ以外の年は御使)、 神社本庁の献幣使(けんぺいし)、総代会長、行政首長、香取神宮宮司などを迎え執り行われる。 鹿島神宮で最も重要な神事。 提灯まちは、大きな青竹にたくさんの小提灯をつけ、20人程度の若衆が押し立てながら参道を進んで境内に運び、 篝に 投入して燃やす奉納神事。 神幸祭は、鹿島神宮の分霊を神輿に遷して氏子地域を巡行する。 最後は楼門前に設けられた御旅所(御仮屋)「行宮」(あんぐう)に安置される。 行宮祭は、行宮前に神饌(しんせん)が供され、宮司が祝詞を奏上する。 また巫女による神楽舞、鹿島踊り保存会による鹿島踊りが奉納される。 還幸祭は、御神輿は氏子地域を巡行した後、神社へ還御する。 なお会場となる鹿嶋市宮中地区は、1日から2日にかけて一日中、大幅な交通規制が実施される。 アクセス 公共交通機関はJR鹿島線「鹿島神宮駅」下車、徒歩10分。 東京駅からは高速バス「かしま号」で「鹿島神宮停留所」。 自動車は東関東自動車道「潮来IC」から一般道約20分。 駐車場 鹿嶋市営宮中地区駐車場有(平日は無料だが初詣時期、祭礼がある場合は有料)。そのほか鹿島神宮周辺に有料駐車場有。 なお、鹿島神宮第1駐車場及び第2駐車場は祭礼の会場となるため駐車不可。 鹿嶋市宮中1−13。鹿嶋市営宮中地区駐車場の地図 1日午後、鹿島神宮参道に整列した山車=2016年 例祭 1日午前10時から拝殿前で執り行われる。 神職が衣冠姿で参進し、雅楽が奏でられる中、神事が厳かに執り行われる。例祭当日の拝殿前=2016年 提灯まち 提灯まちは、「提灯祭り」とも呼ばれる神幸祭の奉納行事の一つ。神幸祭で現れる鹿島の神様を提灯の明かりであるいは篝火で照らしてお迎えするで、 大竹に提灯をつけて練り歩き、最後に境内に設けられた銚場で奉焼する。 氏子地域から15程度のグループが参加する。かつては自由参加だったが現在は奉納する団体の連合会があり、行事を取り仕切る。提灯まちに使われるのは根がついた大竹に多くの小さい提灯を花のようにつけたもの。根本から3mほどのところに四角い万灯をつけ、 奉納などの文字とともにグループ名や協賛企業名などが入れられる。本体の大竹には、4本の支えの竹とロープが取り付けられてあり、これをうまく操作し前後左右に大きく揺らす。 1日の午後になると鹿島神宮第2駐車場に各地から大竹の提灯を積んだトラックが集まり奉納の準備に入る。 午後2時から「こども提灯」、午後4時30分から若衆による「大提灯」が駐車場をスタートする。参道を経て、鳥居をくぐり境内内の銚場まで450m程度の距離を1時間以上かけて移動する。 途中では、若衆らが「祭頭囃子」に合わせて、提灯を大きく揺らしたり上下に動かしたりしながら進む。 夕刻から夜にかけて参道は鈴なりの提灯行列で埋め尽くされる。 最後は境内の稲荷神社前の銚場に入る。ここで篝火のなかに投げ込まれ奉焼されるが、その前にも大提灯を大きく揺らしたり、上下に動かしたりする。 また、火がついた後も、大提灯を持って回転したり、高く掲げたりする。 参道を進む提灯まちの列=2019年(左)、参道を進むこども提灯まち=2016年(右) 鳥居をくぐる提灯=2019年(左)、銚場に入った提灯。奉焼前に多くの儀式が行われる=2017年(右) 奉焼され、勢いよく燃える提灯=2019年 同じく奉焼される提灯。火のついた提灯を若衆が勢いよく回す=2017年 神幸祭 1日午後8時から、拝殿で発輿祭を行い御神輿に鹿島神宮の分霊を移す。 発輿祭では故事にならい仮殿で神事、続いて高房社で神事を行ってから神宮拝殿での神事が行われる。 拝殿での神事を終えた神輿は、鹿島新当流、鹿島神宮流鏑馬隊に周囲を警護され、 さらには陣笠、陣羽織の衣装を着た供奉員(ぐぶいん)が行列を作り、参道を往復。 最後は楼門前に設けられた御旅所(御仮屋)「行宮」(あんぐう)に安置される。神幸祭、拝殿前。左側が拝殿、右側に参列者が並ぶ。奥に見えるのが楼門=2019年 神幸祭、最初に仮殿での神事=2019年(左)、引き続き高房社での神事=2019年(右) 神幸祭、仮殿、高房社に続いて拝殿での神事=2019年(左)、同じく神事を終え拝殿を出る神輿=2019年(右) 参道を進む神輿の供奉行列先頭=2019年(左)、同じく神輿の供奉行列で鹿島神宮流鏑馬隊=2019年(右) 参道を進む神輿=2019年 参道を進む神輿の供奉行列=2019年(左)、神輿の供奉行列で雅楽を奏でる=2019年(右) 参道を渡御した神輿は楼門前に造られた行宮に安置され、到着の神事が執り行われる=2019年 朝曳き 2日午前4時から、各町内の山車が巡行する。静まり返った鹿島の街にお囃子が響き渡る。巡行途中、早朝参拝も行われる。2日早朝の行宮に安置された神輿=2023年(左)、行宮に早朝参拝する大町区=2023年(右) 朝曳きする大町区の山車=2023年(左)、朝曳きで早朝参拝のため鳥居前に着いた大町区の山車=2023年(右) 朝曳きする仲町区の山車=2023年 行宮祭 2日午前10時から、行宮前で執り行われる神事。神前に神饌(しんせん)が供され、宮司が祝詞を奏上する。 巫女による神楽舞、鹿島踊り保存会による鹿島踊りの奉納がある。行宮祭での悠久の舞の奉納=2023年(左)、奏でられる雅楽=2023年(右) 行宮祭で参進する神職=2023年(左)、同じく行宮祭で祝詞を奏上する神職=2023年(右) 行宮祭で奉納される鹿島踊り=2023年 還幸祭 2日午後3時から執り行われる。行宮を出立し、供奉行列を従えた御神輿は参道を往復、最後は神宮にお帰りになる。還幸祭で、楼門をくぐり神宮境内を進む御神輿=2017年 還幸祭で楼門をくぐり進む供奉行列=2017年(左)、同じく拝殿におさめられる御神輿=2017年(右) 山車 神幸祭を祝い宮中5町内の山車が曳き回される。鳴物(お囃子)は佐原囃子。 山車は二層構造で、4つの木製の車輪がつき、人力で動かす。いわゆる佐原型。 二層の下に佐原囃子を演奏する「下座連」を乗せ、 二層の上(山車の屋上)には大人形が飾られている。 ただし、年番町の山車は通常の人形ではなく榊を飾る。1日午後には参道に山車が整列するほか、夕方には鹿島神宮第1駐車場で「のの字廻し」を披露。 2日午後は、5台の山車が揃って曳き回される役曳き。夕方には年番引継ぎが行われる。 大町 大町区山車。山車人形は塚原卜伝。額の文字は「和楽(わらく)」。 大町区山車=2023年(左)、巡行する大町区山車=2016年(右) 巡行する大町山車=2019年(左)、年番の年、人形に替わり榊を掲げた夜の大町山車=2017年(右) 仲町 仲町区山車。山車人形は天照皇大神。額の文字は「神徳(しんとく)」。 仲町区山車=2016年(左)、巡行する仲町区山車=2016年(右) 巡行する夜の仲町区山車=2017年 角内すみうち 角内区山車。山車人形は武甕槌大神。額の文字は「敬神(けいしん)」。 巡行する角内区山車=2016年 巡行する夜の角内区山車=2017年(左)、年番の年、人形に替わり榊を掲げた夜の角内山車=2019年(右) 櫻町 櫻町区山車。山車人形は木花咲耶姫。額の文字は「神随(かんながら)」。 巡行する櫻町区山車=2016年 夜の櫻町区山車=2017年 新町 新町区山車。山車人形は聖徳太子。額の文字は「和(わ)」。 巡行する新町区の山車=2023年(左)、年番の年、人形に替わり榊を掲げた新町区山車=2016年(右) 夜の新町区山車=2017年(左)、巡行する夜の新町区山車=2017年(右)
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