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茨城県

鶏足山塊の登山コース

　鶏足山塊は、筑波山塊と同じく八溝山地に属する。八溝山地は北から八溝山塊、鷲子山塊、鶏足山塊、筑波山塊の４つに分けられる。鶏足山塊は、北側から御前山、鶏足山、仏頂山、高峯などで構成される。標高は４００ｍから５００ｍで最近の低山ブームもあって人気の山々となっている。最近では、登山道の案内板や駐車場の整備も進められている。なお、登山道は関東ふれあいの道に指定されている場所も多い。関東ふれあいの道全体については関東ふれあいの道へ。

御前山
　御前山は、鶏足山塊の最北部に位置する。標高は１５６ｍと高くはないが、那珂川と御前山の原生林の織り成す景観は、「関東の嵐山」「常陸の嵐山」などと称えられている。このため、かねてより多くの登山者が訪れている。御前山の名称は、孝謙天皇が、下野国の薬師寺に左遷された弓削道鏡を追ってこの山に住んだという伝説からという。山頂付近には１２２０（承久２）年頃に藤原時房が築いたという御前山城址がある。また、御前山を中心とした７３８０ｈａは「御前山県立自然公園」となっている。
　メインの登山コースは、道の駅かつら大駐車場を発着点にした東登山口から。登山道は御前山ハイキングコースとしてきれいに整備されている。那珂川大橋手前を左折するとすぐに東登山口がある。森林の中を登りきると休憩所がある。ただし眺望は無い。ここは標高的なほぼ登り切った感がある場所で、これ以降の登りは少ない。休憩所から少し行くと鐘楼堂跡分岐。ここを左に行くと鐘楼堂跡。当時の遺物は無いが、現在は休憩所が設けられている。眺望もある。鐘楼堂から戻り、先ほどの分岐を左へ。すぐに御前山の頂上だが、それを示すものは無い。その後西登山口分岐を左へ、さらにしばらく行くと皇都川近くの西登山口に出る。ここからは林道を進み道の駅に戻る。皇都川のある景観も美しい。また小さな滝などもある。
　東茨城郡城里町御前山３７。道の駅かつら大駐車場の地図

道の駅かつら駐車場

御前山ハイキングコース東登山口（左）、御前山ハイキングコース東登山口付近の登山道（右）
御前山東登山口近登山道

御前山ハイキングコース東登山口付近（左）、同じく東登山口付近（右）
御前山東登山口登山道

御前山ハイキングコースの登山道、登山口を入って少しすると傾斜がややきつくなる（左）、同じく登山道（右）
御前山登山道傾斜

御前山ハイキングコースの登山道、この付近はかなりの傾斜（左）、御前山休憩所前（右）

御前山ハイキングコース休憩所、ここへ到達することで概ね標高は達成（左）、御前山休憩所前の案内板（右）
御前山休憩所先

御前山ハイキングコース休憩所先の登山道、今までと違ってアップダウンは少なくなる（左）、同じくその先の登山道（右）
御前山カーブ

御前山ハイキングコースの急カーブ（左）、急カーブにある案内板（右）
御前山鐘撞堂跡分岐

御前山ハイキングコースの鐘撞堂跡分岐（左）、同じく鐘撞堂跡分岐の案内板（右）
御前山鐘撞堂跡休憩所

御前山ハイキングコースの鐘撞堂跡にある休憩所（左）、鐘楼堂跡分岐、鐘楼堂側から（右）
御前山鐘撞堂跡眺望

御前山ハイキングコースの鐘撞堂跡からの眺望
御前山鐘楼堂分岐先

御前山ハイキングコース鐘楼堂分岐先（左）、同じく鐘楼堂分岐先にある案内板（右）
御前山最高標高地点付近

御前山ハイキングコース、最高地点付近（左）、同じく最高地点先の登山道（右）
御前山西登山口分岐

御前山ハイキングコース、西登山口分岐（左）、同じく西登山口分岐にある案内板（右）
御前山西登山口分岐２

御前山ハイキングコース、２か所目の西登山口分岐、ここから川沿いに下る（左）、同じく案内板（右）
御前山川沿い登山道

御前山ハイキングコースの川沿いの登山道（左）、同じく川沿いの登山道（右）
御前山林間

御前山ハイキングコース林間の登山道（左）、同じく西登山口手前の案内板（右）
御前山西登山口手前

御前山ハイキングコース西登山口手前付近（左）、御前山ハイキングコースの西登山口（右）
御前山西登山口前

御前山ハイキングコース西登山口前の林道、左手が登山口（左）、西登山口から少し下った場所の林道（右）
御前山脇川

御前山ハイキングコースから川を見る（左）、同じく林道わきにある藤倉の滝（右）
御前山林道

御前山ハイキングコースの林道（左）、同じく林道と林道わきを流れる皇都川（右）
御前山皇都川

御前山ハイキングコースの林道沿いに流れる皇都川（左）、同じく整然と整備された林道（右）
御前山林道分岐

御前山ハイキングコースの林道分岐、ここを左へ。少し進むと道の駅（左）、同じく道の駅前の道路、正面が道の駅（右）

鶏足山
　鶏足山は、標高４３０．５ｍ。栃木県との県境にある山で、山頂に三角点「下赤沢」がある。弘法大師の伝説が残っている。布教のため滞在していた弘法大師は、護摩修行をしていた時、鶏の鳴き声がした。この山にも鶏がいるのかと鳴き声のした方に行くと鶏冠の形をした大きな石があった。この石が鳴いたのだろうと「鶏足山」と名付けたとされる。山中には、弘法大師が護摩を焚いて修行したという「護摩壇石」や鶏足山の名前の由来となった「鶏石」がある。山頂北側の眺望のある見晴台と呼ばれるピークには弘法大師の祠が設けられており、毎年１月１４日には登山者の安全などを祈願する「初祈祷厳修」が、麓の徳蔵寺の住職によって行われている。
　鶏足山登山のメインルートは城里町上赤沢の鶏足山駐車場から標高３４０ｍの富士ヶ平山（赤沢富士）を経由して登るコース。ほぼ尾根を直登するコース。赤沢富士の頂上を過ぎた後など、若干の下る場所はあるが、ほぼ一貫して上りのルートとなる。なお、城里町のパンプレットでは眺望のある見晴台のピークに鶏足山、国土地理院の地図では三角点のあるピークに鶏足山の表記がある。当サイトでは、見晴台が等高線４２０ｍまでで、三角点のある場所より低いことなどから国土地理院の地図に合わせて三角点のあるピークを鶏足山頂とした。
　登山道が地元の団体により整備されたこと。加えて２０１３（平成２５）年には登山道入口に鶏足山駐車場が整備され登山者の利便性が向上したため、爆発的に登山者が増えた。特に土日など休日には駐車場に止められない車が周辺の道路にあふれた。そのようなこともあって、２０２３（令和５）年には、鶏足山駐車場が大幅に拡張されている。
　東茨城郡城里町上赤沢２６５－１。鶏足山駐車場の地図
鶏足山登山コース
　鶏足山登山のメインルート。駐車場から正面に見える標高３４０ｍの富士ヶ平山を経由、林道が通る峠を横断、そこから鶏足山へ登るコース。前半の赤沢富士は峰を直登する。林道を横断し、再び上りとなる。林道付近が標高約３３０ｍでここから標高４３０ｍの鶏足山山頂の三角点がある場所までおおむね上りとなる。頂上付近は夏場はほぼ眺望がない。冬場は落葉により要望がある。見晴台へはそこから北の道をいったん下る。その後徐々に上り。見晴台は入口に弘法大師が祀られた小さな堂がある。その名の通り南側が一部欠けるがほぼ３６０度の展望が開けている。

城里町営の鶏足山駐車場（左）、同じく鶏足山駐車場の公衆トイレ（右）
鶏足山橋

鶏足山駐車場脇から橋を渡って道路へ（左）、駐車場脇道路この先に登山道入り口（右）
鶏足山登山口

鶏足山の登山道入口（左）、入口すぐの登山道（右）
鶏足山登山道森林すぐ

鶏足山登山道、森林に入ってすぐ（左）、浅間神社中宮跡（右）
鶏足山登山道森林

鶏足山登山道、同じような登山道が続く（左）、同じく鶏足山登山道、樹木の根がたくさん張り出している（右）
鶏足山登山道礫

鶏足山登山道、礫がボロボロと崩れている場所も（左）、鶏足山登山道の赤沢富士頂上前（右）
鶏足山赤沢富士頂上

赤沢富士、富士ヶ平山の頂上、浅間神社が祀られている（左）、赤沢富士頂上すぎ鶏足山方面への登山道（右）

同じく赤沢富士すぎの鶏足山登山道（左）、変則十字路。実際は林道に登山道が交差している。鶏足山山頂方面は林道沿いの崖のような場所を登る（右）
鶏足山変則十字路登山道口

変則十字路、林道沿いの登山道口、案内板が無いと登山道と分からないような場所を登る（左）、左の写真の登山口を登ってすぐ（右）
鶏足山登山道十字路先

同じく十字路すぎの鶏足山登山道（左）、鶏足山から富士山（右）
鶏足山下山分岐

鶏足山登山道、山頂まで３７５ｍ付近、下山道分岐でもある（左）、同じく同場所の案内板（右）

鶏足山頂上前分岐。山頂は左。ここまでくると頂上はすぐ

鶏足山頂上前分岐案内板（左）、鶏足山頂上前分岐頂上側、下山時見落とし注意（右）

鶏足山山頂、木製のテーブルと椅子があり休憩できる。そのこちらから見て右側にあるのが三角点
鶏足山山頂三角点

鶏足山山頂の三角点（左）、鶏足山山頂の北側登山道、急な下りになっている（右）
鶏足山山頂眺望

鶏足山三角点のある場所からの眺望。落葉した冬限定、夏は葉に邪魔されて眺望はない
鶏足山登山道山頂北

同じく鶏足山から北側の登山道（左）、同じく稜線を進む（右）
鶏足山山頂北登山道

鶏足山から北側の登山道、稜線の先が開けてくる（左）、同じく見晴台と呼ばれる鶏足山北側のピーク手前（右）

鶏足山の北側にある見晴台と呼ばれるピーク。眺望がいい（左）、ピークに祀られている大師堂（右）
鶏足山見晴台眺望

鶏足山見晴台からの眺望
鶏足山裏登山コース
　上記、鶏足山登山コースで富士ヶ平山を迂回するコース。林道を進むため、傾斜が緩やかであることが特徴。駐車場から県道をトイレのある方向に出で少し進むと裏登山道口がある。林道の変則十字路からは上記鶏足山登山コースと同じルート。
鶏足山裏登山道

県道沿いにある裏登山道入口（左）、裏登山道入口の案内板（右）
鶏足山裏登山道くじヶ峰分岐

右側にくじヶ峰方面登山道分岐（左）、整備された林の中、木洩れ日さす林道を進む（右）
鶏足山裏登山道橋

落葉で分かりにくいが沢にかかる橋（左）、直線の林道（右）
鶏足山裏登山道カーブ

林道の急カーブ、何か所かある（左）、林道（右）
鶏足山裏登山道眺望

林道終盤の眺望。落葉した冬季限定（左）、右側に石垣、ここを過ぎるともうすぐ変則十字路（右）
鶏足山裏登山道合流

鶏足山変則十字路。富士ヶ平山方面からと合流。鶏足山方面は右。ここからは同じ登山道

仏頂高峯遊歩道
　仏頂高峯遊歩道（現地標示は「仏頂高峰遊歩道」だが、国土地理院地図では「高峯」となっているため仏頂高峯遊歩道とした）は、茨城県と栃木県の県境にある山々を縦断する。遊歩道沿いの自治体は、茨城県側は南側が桜川市、北側は笠間市、栃木県側は茂木町。遊歩道最北部にある仏頂山は、標高４３０．９ｍで、山頂には三等三角点「仏頂」がある。一方高峯は、遊歩道入口から近くにあり標高５１９．６ｍ、山頂には二等三角点「池亀」がある。春は山桜の名所として知られる。両頂上とも眺望は無い。途中の登山道に開けている場所が複数ある。遊歩道延長は、最南部の林道平沢線の遊歩道入口から高峯までが１．４ｋｍ、高峯から仏頂山までが３．２ｋｍ。全体で４．６ｋｍ、往復すると９．２ｋｍある。２つのピーク以外にも複数のピークがあり、アップダウンが多い。
　遊歩道入口は標高約３００ｍ、ここから標高約４００ｍまで上り、そこから尾根道に入り標高約５１０ｍまで登ったところが山頂の一つ前のピークで見晴台、高峯で最も眺望が開かれている。筑波連山などをのぞむことが出来る。遊歩道は、見晴台の奥から続いており、一旦下ってから上り、その先に三角点がある高峯頂上で、ベンチとテーブルがある。仏頂山方面へは頂上を過ぎてから約１００ｍほどの下り、さらに奈良駄峠に向けて約１００ｍほど下る。そこから一気に標高約４００ｍまで登り、さらに標高３５０ｍまで下り、最後に約８０ｍほど登って仏頂山頂上となる。
仏頂高峰遊歩道入口

林道平沢線沿いにある仏頂高峯遊歩道入口（左）、直後の階段（右）
砥石採掘跡前登山道

砥石採掘跡前の登山道（左）、砥石採掘跡（右）
登山道途中ベンチ

登山道途中のベンチ（左）、長い直線の登山道（右）
階段登山道

長い真っ直ぐな階段の登山道（左）、登山道尾根道（右）
尾根道最初ピーク

尾根道には小さなピークがある（左）、尾根道にある休憩場所のベンチ（右）

尾根道を進む（左）、馬の背の尾根道（右）
見晴台前

見晴台手前の急な上り（左）、見晴台の斜面（右）
見晴台眺望

見晴台からの筑波山方面の眺望。中央奥が筑波山（左）、見晴台から高峯頂上方面は最上部を右へ（右）
高峯下り

頂上を過ぎるとすぐに下り（左）、さらに上り（右）

高峯頂上前（左）、高峯頂上（右）
高峯三角点

高峯の三角点（左）、高峯の頂上から先、下りの登山道（右）

境界標のある登山道（左）、長い下りの尾根道（右）
仏頂山３ｋｍ

仏頂山まで３ｋｍ地点（左）、同じくその近くにある仏頂山まで３ｋｍ標柱（右）
長い下り道

長い下りの道（左）、同じくこの付近も緩やかな下り道（右）
仏頂山２．７ｋｍ

仏頂山まで２．７ｋｍ地点（左）、同じく仏頂山まで２．４ｋｍ地点（右）

ちょっとしたピークが度々ある（左）、仏頂山まで２ｋｍ地点（右）
仏頂山１．９ｋｍ地点

仏頂山まで１．９ｋｍ地点、ここから急な下り（左）、奈良駄峠前分岐、ここは左へ（右）
奈良駄峠前階段

奈良駄峠前の階段（左）、奈良駄峠（右）
奈良駄峠先階段

奈良駄峠先の階段、ここから仏頂山方面へ本格的な上り（左）、奈良駄峠仏頂山１．７ｋｍ地点の案内板（右）
仏頂山７００ｍ地点

仏頂山まで７００ｍ地点（左）、登山道から見た仏頂山（右）
仏頂山手前登山道眺望

仏頂山手前の登山道から見える眺望（左）、仏頂山山頂手前の登山道、最後の下り（右）
仏頂山３００ｍ地点

仏頂山まで３００ｍ地点（左）、仏頂山手前の階段（右）

仏頂山山頂近くの案内板（左）、仏頂山山頂付近のベンチ（右）

仏頂山山頂付近

雨巻山登山
　雨巻山は、栃木県の益子町と茂木町の境界にある標高５３３．３ｍの山。栃木県側に登山道が整備されており、登山者も多い。茨城県側からの登山道もある。桜川市門毛の凍坂地区から登るルートが最もメジャー。凍坂登山道を紹介する。県道沿いに登山口がある。住宅の間を抜けるとすぐ裏手は畑。すぐに山林に入る。最初は傾斜はあまりきつくなく、なだらかで歩きやすい道。何か所か曲がるところがあるが、いずれも標識が整備されており間違うことはまず無い。終盤は、高峯方面からの尾根道に合流する。この少し前から山頂前まではややきつい傾斜がある。山頂手前はなだらかだ。すでにこの周辺は両側とも栃木県。左手が益子町、右手が茂木町。山頂及び山頂手前には休憩のベンチとテーブルのセットが多くあるが休日には座るところがないほど人気だ。なお紹介する凍坂登山道には、途中に休憩のベンチ等は無い。
　桜川市門毛。凍坂登山口の地図
雨巻山凍坂登山口