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関東鉄道常総線・駅

 関東鉄道常総線は、常総鉄道として1913(大正2)年11月1日、取手−下館間51.3kmが開通した。現在も営業距離は変わっていない。 常総は旧国名である常陸国(現在の筑西市など)と下総国(現在の取手市、守谷市、常総市など)を結ぶことから命名された。
 常総鉄道は、常総軽便鉄道株式会社の発起人が1911(明治44)年7月25日、下館−取手間で鉄道敷設免許を申請。 軌間は2フィート6インチ(762mm)で、その会社名の通り軽便鉄道サイズだった。 同年11月1日、常総鉄道の敷設免許を取得した。 翌1912(明治45)年6月9日、社名を常総鉄道株式会社に変更し創立総会を開催。 軌間もこの時、現在の3フィート6インチ(1067mm)に変更している。 社長は、吉田茂元首相の実父で実業家の竹内綱、地元沿線の実業家、資産家も多く出資した。本社は東京にあった。 翌1913(大正2)年2月11日、水海道駅予定地で起工式、同年3月5日には沿線を8工区にわけ 着工した。開通はそれからわずか8カ月後、11月1日に全線で営業開始している。鉄道史に残るスピード開通といわれたという。
 開業当時の駅は、取手、寺原、稲戸井、守谷、小絹、水海道、三妻、石下、宗道、下妻、大宝、黒子、大田郷、下館の14駅。 当時の沿線の主要町村に1駅づつ設置していった。 なお、現在は11駅増の25駅になっており、通過しているのは南から取手市、守谷市、つくばみらい市、常総市、下妻市、筑西市の6市。
 1914(大正3)年7月20日には本社を水海道に移転。 1915(大正4)年には竹内綱が社長を辞任、水海道の山中彦兵衛が社長に就任する。
 1927(昭和2)年6月4日、鬼怒川の砂利搬送会社(砂利輸送専用鉄道)を買収。 これに伴い同年7月1日砂利運送に加え旅客運送も行う大田郷と三所を結ぶ常総鉄道三所支線(大田郷−三所間、5.95km、鬼怒川線)を開業。 中間駅として関本駅が設けられた=詳細は下記参照。1964(昭和39)年1月16日廃線。
 1945(昭和20)年3月20日、戦時企業統合政策により筑波鉄道株式会社を吸収合併し、常総筑波鉄道株式会社となる。 さらに1965(昭和40)年には鹿島参宮鉄道株式会社と対等合併し関東鉄道株式会社になる。それに伴い関東鉄道常総線となった。
 常総線は、非電化の複線区間があることで知られる。急増する利用客の輸送力強化策として水海道駅以南の複線化が計画された。 その第1弾として1976(昭和51)年4月30日、取手−寺原間の複線化工事がスタート。 翌1977(昭和52)年4月7日、同駅間の複線化工事が完了、運行開始した。 第2弾として1981(昭和56)年12月2日、寺原−水海道間の複線化工事がスタート。 1982(昭和57)年12月8日には、寺原−南守谷間が完成、運行開始。 1983(昭和58)年5月31日、南守谷−新守谷間が完成、運行開始。 そして1984(昭和59)年11月15日、新守谷−水海道間の複線化工事が完成、運行開始した。 これにより取手−水海道間の複線化が完了したことになる。 常総線が電化しない理由は、石岡市柿岡に地磁気研究所があり、その測定結果に影響を与えるからで、直流電車による電化が出来ない。 電化するには交流電車の導入が必要だが、コスト面で高くつくという。このため電化が実現してない。 現在では水海道駅以南の複線区間を常総南線、同以北の単線区間を常総北線などと呼ぶこともある。 なおこの名称については関東鉄道側が認めているかどうか不明だったが、2022(令和4)年に発表されたニュースレリースに ローカル線で「ゆく人と川の交通圏づくり推進協議会」が主催する「常総北線のキリトリセカイ〜常総線と地域の魅力を切り撮るフォトグランプリ」 で使用された。
 1995(平成7)年には駅構内で喫煙所以外の終日禁煙を実施。 2009(平成21)年3月14日にはICカード乗車券「PASMO」を導入。全駅で使用可能になっている。
 現在の常総線各駅を紹介する。常総線は複線区間は東側の線路が上り(取手方面)、西側の線路が下り(下館方面)となっており、 単線区間の列車交換も同様に行われている。
 なお関東鉄道常総線の車両については関東鉄道常総線・車両へ。
取手駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された始発駅。JR常磐線取手駅と接続。 島式ホーム1面2線。ホームには7番、8番のナンバーが振り分けられている。
 1988(昭和63)年4月1日、橋上駅化が完成。
 取手市中央町2−5。取手駅の地図
取手駅
取手駅西口、関東鉄道の改札は西口を入ってすぐ左
西取手駅
 1979(昭和54)年12月1日開業。駅周辺の開発事業に伴い設けられた駅。 無人駅。2010(平成22)年2月16日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年5月16日から終日無人化された。
 相対式ホーム2面2線。駅舎は高架部分(谷になっている部分の橋梁に近い)の下を利用して造られている。
 取手市本郷1−13。西取手駅の地図
西取手駅
西取手駅
寺原駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。無人駅。 2010(平成22)年9月1日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年2月16日から終日無人化された。
 相対式ホーム2面2線。。駅舎は線路の東側(北東側)にある。下館側に構内踏切がある。
 駅名は開業当時、駅所在地が寺原村だったことに由来している。 なお寺原村は寺田村と桑原村が合併したもので、両村の1文字づつとり新村名とした。
 2018(平成30)年10月1日、南口を新設。従来の駅舎は北口となった。
 取手市駒場1−1。寺原駅の地図
寺原駅
寺原駅
新取手駅
 1968(昭和43)年4月1日開業。駅周辺の開発事業に伴い設けられた駅。無人駅。 2010(平成22)年9月1日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年5月16日から終日無人化された。
 島式ホーム1面2線。取手側に構内踏切がある。駅舎は線路の東側(北東側)にある
 なお駅の所在地である取手市新取手の地名は、駅名からとられたもの。取手市寺田から1981(昭和56)年変更された。
 取手市新取手1−1−1。新取手駅の地図
新取手駅
新取手駅
ゆめみ野駅
 2011(平成23)年3月12日開業。周辺の開発事業に伴い設けられた。常総線で最も新しい駅。無人駅。 2013(平成25)年2月16日から終日無人化されている。
 開業日の前日に発生した東日本大震災の影響で、12日始発から使用開始予定も列車が運休していたため、 一番列車の運行は、取手ー水海道間の運行が復旧再開した同日夕方となった。 また、同日午前10時から予定されていた開業セレモニーは中止となった。
 島式ホーム1面2線。1番線が取手方面、2番線が守谷、水海道、下館方面。駅舎は東側(北東側)にある。 駅舎からは階段を昇ってホームへ出る。駅舎は線路の東側(北東側)にある。
 取手市野々井788−3(ゆめみ野1)。ゆめみ野駅の地図
ゆめみ野駅
ゆめみ野駅
稲戸井駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。無人駅。 2010(平成22)年2月16日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年5月16日から終日無人化されている。
 相対式ホーム2面2線。下館側に構内踏切がある。駅舎は線路の東側(北東側)にある。
 駅名は開業当時、駅所在地が稲戸井村だったことに由来している。 なお稲戸井村は稲村、戸頭村、米ノ井村、野々井村が合併したもので、各村から1文字づつとり新村名とした。
 取手市米ノ井2−2。稲戸井駅の地図
稲戸井駅
稲戸井駅
戸頭駅
 1975(昭和50)年3月26日開業。駅南側の開発事業に伴い設けられた。
 相対式ホーム2面2線。1番線が守谷、水海道、下館方面。2番線が取手方面。駅舎は線路の西側(南西側)にある。 改札からホームへは、地下通路で移動する。通路と両ホームを結ぶ身障者対応型エレベーターが2010(平成22)年9月17日設けられた。
 取手市戸頭5−3−1。戸頭駅の地図
戸頭駅
戸頭駅
南守谷駅
 1965(昭和35)年11月15日開業。無人駅。 2010(平成22)年2月16日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年2月16日から終日無人化されている。
 島式ホーム1面2線。1番線が守谷、水海道、下館方面。2番線が取手方面。駅舎は線路の西側(南西側)にある。ホームへは、地下通路で移動する。 また、駅北側から駅舎へは、駅舎西側にある地下通路を利用する。
 守谷市けやき台1−1−1。南守谷駅の地図
南守谷駅 南守谷駅
南守谷駅(左)、南守谷駅南北通路(右)
守谷駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。 つくばエクスプレスの乗換駅。現在の駅舎はつくばエクスプレスの開業を前にした2005(平成17)年3月26日使用開始。橋上駅。
 2面4線ホーム。1番線、2番線が取手方面。3番線、4番線が水海道、下妻、下館方面。改札は2階、線路は1階にある。
 守谷市中央2−16−1。守谷駅の地図
守谷駅 守谷駅改札
守谷駅外観(左)、改札(右)
新守谷駅
 関東の駅百選認定駅。1997(平成9)年の第1回選定で選ばれた26駅のうちの一つ。 常総ニュータウン開発に伴い、1982(昭和57)年3月27日開業。煉瓦造り風の橋上駅。駅から続くぺデストリアンデッキなどが特徴。 1991(平成3)年から、新守谷ステーションライブラリー開設され、駅利用者に親しまれていたが、2004(平成16)年に閉鎖された。 2010(平成22)年9月1日、日中(午前10時から午後4時)無人化。
 2面3線のホームがある。駅舎は線路の西側にある。駅前にはロータリーなどがある。
 2019(平成31)年3月28日、駅改札のある線路西側と東側を結ぶ「新守谷駅自由通路線・きずな橋」が開通した。 なお、駅舎のある線路西側は守谷市、線路の東側はつくばみらい市。
 守谷市御所ケ丘1−1−1。新守谷駅の地図
新守谷駅
新守谷駅
小絹駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開通と同時に設置された。無人駅。 2010(平成22)年9月1日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2013(平成25)年5月16日から終日無人化されている。
 相対式ホーム2面2線。1番線が水海道、下妻、下館方面、2番線が守谷、取手方面。駅舎は線路の西側にある。小規模な駅前ロータリーがある。
 つくばエクスプレス開通以前は、つくばみらい市で唯一の鉄道の駅だった。カントリー風の三角屋根の駅舎が特徴。
 駅名は開業当時、駅所在地が小絹村だったことに由来している。
 つくばみらい市小絹739−3。小絹駅の地図
小絹駅
小絹駅
小絹駅の桜
 小絹駅の上り(守谷・取手方面)ホームのほぼ中央にある。
小絹駅桜
小絹駅の桜
水海道駅
 関東鉄道常総線の駅。常総市の旧水海道市の中心市街地にある。 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。 常総線のなかでも規模が大きい駅の一つ。取手駅から水海道駅までが複線区間、水海道駅から下館駅までが単線区間となっており、乗り換え駅ともなっている。 現在の駅舎は1973(昭和48)年2月4日完成。バス乗り場などを兼ねた駅前広場がある。
 つくば市方面へは、土浦駅行(みどりの駅、谷田部など経由)の路線バスがある。
 また、1992(平成4)年まで、駅の南側に水海道機関区(車両基地)が置かれていた。 現在は、水海道−小絹駅間に設置された水海道車両基地に移っている。 なお、水海道機関区の跡地は再開発され、それに伴い駅舎のある線路西側(ほぼ北側)と再開発された東側(ほぼ南側)を結ぶため、 線路を跨ぐ自由通路が設置されている。
 駅レンタサイクルがある。鉄道利用者であれば、無料でレンタルできる。時間は午前8時から午後6時まで。この時間内に返却する必要がある。
 常総市水海道宝町2861−2。水海道駅の地図
水海道駅 水海道駅
水海道駅(左)、駅前広場(右)
水海道駅 水海道駅
水海道駅自由通路(左)、駅ホーム(右)
北水海道駅
 1972(昭和47)年3月15日開業。森下土地区画整理事業に伴い開業。無人駅。
 1面1線のホーム。ホーム上屋無。駅舎は線路の西側にある。
 常総市相野谷町43−3。北水海道駅の地図
北水海道駅
北水海道駅
中妻駅
 1920(大正9)年2月1日開業。業務委託駅。1969(昭和44)年1月23日委託。
 相対式ホーム2面2線。ホーム上屋無。取手側に構内踏切がある。駅舎は線路の西側にある。 現在の駅舎は1994(平成6)年3月1日完成。
 常総市中妻町714−4。中妻駅の地図
中妻駅
中妻駅
三妻駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。無人駅。 1972(昭和47)年2月28日業務委託駅。現在は終日無人化されている。
 島式ホーム1面2線。ホーム上屋無。下館側に構内踏切。現在の駅舎は1992(平成4)年12月16日完成。駅舎は線路の西側にある。
 駅名は開業当時、駅所在地が三妻村だったことに由来している。なお三妻村は三坂村と中妻村が合併したもので、両村の1文字づつとり新村名とした。
 常総市三妻町1672。三妻駅の地図
三妻駅
三妻駅
三妻駅ホーム 三妻駅構内踏切
三妻駅ホーム(左)、構内踏切、左が駅舎、下館方面行の軌道を横断する(右)
南石下駅
 1931(昭和6)年11月5日開業。無人駅。
 1面1線ホーム。ホーム上屋無。駅舎は線路の西側にある。
 2015(平成27)年9月の関東・東北豪雨による水害で同駅は水没。このため復興の一環でリニューアルされた。
 常総市大房742−4。南石下駅の地図
新南石下駅 南石下駅
新しくなった外観の南石下駅(左)、以前の南石下駅(右)
石下駅
 常総市の旧石下町の中心市街地にある。無人駅。 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。 2010(平成22)年9月1日、日中(午前10時から午後4時)無人化。 2021(令和3)年9月11日、終日無人化された。
 相対式ホーム2面2線。1番線が下妻、下館方面、2番線が水海道、守谷、取手方面。
 駅舎は線路の西側にあり、東側と結ぶ東西の歩道橋がある。現在の駅舎は1991(平成3)年2月26日完成。 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(101台分)がある。
 つくば市方面へは、つくばセンター行と土浦駅行の路線バスがある。
 常総市新石下376−1。石下駅の地図
石下駅
石下駅
石下駅北 石下駅東西通路
石下駅の東西を結ぶ高架通路から北側を見る(左)、石下駅の東西を結ぶ通路を駅舎のある反対側から見る(右)
玉村駅
 1931(昭和6)年11月5日開業。無人駅。
 1面1線のホーム。ホーム上屋無。駅舎は線路の西側にある。
 駅名は開業当時、駅所在地が玉村だったことに由来している。
 常総市小保川164−5。玉村駅の地図
玉村駅
玉村駅
宗道駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。無人駅。 1978(昭和53)年4月13日業務委託駅。 2021(令和3)年9月16日、終日無人化。
 相対式ホーム2面2線。下館側に構内踏切がある。
 現在の駅舎は2004(平成16)年12月29日使用開始。駅舎は線路の西側にある。
 駅名は開業当時、駅所在地が宗道村だったことに由来している。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(14台分)がある。
 下妻市宗道164。宗道駅の地図
宗道駅
宗道駅
下妻駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。下妻市の中心市街地にある。
 2面3線のホーム。取手側に構内踏切。駅舎は線路の西側にある。駅舎のある西側と東側は歩道橋で結ばれている。
 2023(令和5)年12月16日から一部時間帯で駅員が不在となった。 不在となる時間は平日が午後8時10分から午後8時25分までと、午後10時30分から午後10時45分まで。 土休日は午後7時20分から午後7時40分までと、午後10時30分から午後10時45分まで。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(107台分)がある。
 つくば市方面へは、つくばセンター行(高エネ研など経由)、土浦駅行(北条、小田など経由)の路線バスがある。
 鉄道利用者のための無料の駅レンタサイクルがある。利用時間は午前8時から午後6時。5台。当日の時間内に返す必要あり。
 下妻市下妻乙363−2。下妻駅の地図
下妻駅
下妻駅
下妻駅イルミネーション
 下妻駅周辺の商店で構成される地元の栗山商店会が下妻駅で行っている。駅だけでなく商店会も含めたイベントが実施されることもある。 鉄道にちなんだSLのイルミネーションが人気。また、オオムラサキのイルミネーションは一緒に写真が撮れるインスタ映えポイント。
下妻駅イルミネーション
下妻駅イルミネーション
下妻駅から大宝駅
 下妻駅から大宝駅間には、初夏の水を張った水田に列車が映る場所がある。
下妻大宝夜
下妻、大宝駅間
大宝駅
 縁起のいい駅名として知られる。特に入場券には「入大宝」と記載され、しかも硬券であるため、人気がある。 なお、同駅は無人駅のため、入場券は最寄の有人駅で販売。
 1913(大正2)年に開通した常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。 現在の駅は、仮停留場などとして以前から運営されていたが1935(昭和10)年に正式に駅昇格した。 近くの大宝八幡宮の参拝者のための駅として、かつては多くの利用者が賑わっていた。1967(昭和42)年9月16日、業務委託。その後無人化。 開業当時は常総鉄道の駅の中でも最大級の駅舎だった。また、縁日などで多くの利用者が集中するため、かなり広いホームがあった。 無人駅化に伴い、開業当時の駅舎はその後取り壊され、バスの停留所程度の待合室があるだけだった。
 2005(平成17)年11月1日、現在の駅舎が新築された。瓦葺の屋根が特徴の和風駅舎で、近くの大宝八幡宮の拝殿をイメージさせる。 また、2008(平成20)年3月6日には2番線が新設された。以降、1番線が上り水海道、守谷、取手方面。2番線が下り下館方面となる。2番線のホームに和風の待合室がある。 取手側に構内踏切。駅舎は線路の東側にある。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(12台分)がある。
 下妻市大宝233−9。大宝駅の地図
大宝駅
大宝駅
騰波ノ江駅
 1926(大正15)年開業した。無人駅。 1969(昭和44)年1月23日、業務委託、その後無人駅。
 相対式2面2線ホーム。1番線が水海道、守谷、取手方面。2番線が下館方面。
 開業以来使われてきた旧駅舎は2008(平成20)年に取り壊され、新駅舎が建設された。 旧駅舎は、2000(平成12)年、関東の駅100選に選ばれていた。 大正時代の面影を残す木造の駅舎は、映画やプロモーションビデオなどのロケに利用されていた。 なお、新駅舎は旧駅舎とほぼ同じ形で再建された。現在でもロケーションなどで使われることが多い。
 駅名は開業当時、駅所在地が騰波ノ江村だったことに由来している。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(10台分)がある。
 下妻市若柳甲533−7。騰波ノ江駅の地図
騰波ノ江駅 騰波ノ江駅トロッコ線
2008(平成20)年に再建された騰波ノ江駅舎(左)、駅敷地内に設けられたトロッコ線(右)
黒子駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。無人駅。 2面3線のホーム。1番線が水海道、守谷、取手方面。2番線が下館方面。このほか待避線がある。 下館側に構内踏切がある。桜で有名=下記参照。 現在の駅舎は2003(平成15)年8月22日完成。
 駅名は開業当時、駅所在地が黒子村だったことに由来している。
 2021(令和3)年3月27日、地元NPO団体が近隣の小中学生から公募していた駅の愛称を「ダイヤモンド筑波駅」に決定したと発表した。 同駅の北東約2kmにある母子島遊水地は、筑波山の山頂から朝日が昇る「ダイヤモンド筑波」の景勝地として知られていることから、 同駅の愛称に選ばれた。母子島遊水地の最寄駅でもある。 同年9月、駅には「ダイヤモンド筑波」の看板が設置された。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(10台分)がある。
 筑西市辻1520−3。黒子駅の地図
黒子駅 黒子駅ダイヤモンド筑波看板
黒子駅(左)、黒子駅前に設置されたダイヤモンド筑波の看板(右)
黒子駅構内踏切 黒子駅ホーム
黒子駅構内踏切(左)、ホーム(右)
黒子駅の桜
 黒子駅の下り(下館方面)ホーム及びその延長の騰波ノ江駅側にある桜。
黒子駅桜
黒子駅の桜
大田郷駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。業務委託駅(窓口営業休止中)。 1985(昭和60)年1月16日委託。 2018(平成30)年12月17日から、「当分の間」駅係員が終日不在となり、窓口営業休止中となっている。 相対式ホーム2面2線。下館側に構内踏切がある。
 ここから鬼怒川近くの三所まで5.95kmを結ぶ三所支線があった。線路脇に大きな空き地があるのはその名残と思われる。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(11台分)がある。
 筑西市玉戸1523−2。大田郷駅の地図
大田郷駅 大田郷駅構内踏切
大田郷駅(左)、構内踏切(右)
大田郷駅東西通路 大田郷駅鳥瞰
大田郷駅東西通路(左)、東西通路から駅を見る(右)
下館駅
 1913(大正2)年11月1日、常総鉄道=当時=の開業と同時に設置された。JR水戸線と接続。 島式ホーム1面2線。5番、6番が割り振られている。 1976(昭和51)年7月1日、下館駅南口を開設。
 2023(令和5)年12月16日から一部時間帯、午後9時40分から午後10時10分まで駅員が不在となった。
 常総線パーク&ライド実施駅で、常総線利用者のための無料駐車場(10台分)がある。
 筑西市乙89。下館駅の地図
下館駅
下館駅南口

常総鉄道三所支線
 常総筑波鉄道三所支線。1927(昭和2)年6月、鬼怒川砂利合資会社から砂利搬送専用鉄道を買収。 大田郷駅から分岐し三所(さんじょ)駅に至る5.9kmで、終点の搬出拠点の駅名から三所(さんじょ)支線とした。 砂利輸送に加え旅客営業も行うため、中間に関本駅を設け、同年7月1日に開業した。 戦後は、常総鉄道と筑波鉄道の合併により常総筑波鉄道三所支線となった。 砂利資源の枯渇やバス路線の充実に伴い業績が悪化。 それに伴い1957(昭和32)年、関本−三所間の鉄道営業廃止と大田郷−関本間の旅客運輸を廃止された。 大田郷−関本間でわずかに貨物輸送を残すのみとなったが、それも1964(昭和39)年1月16日をもって廃止となり三所支線は全線廃止された。 現在、三所線の痕跡を残すものは少なく、三所駅跡に地元の団体が設置した案内板がある。
 筑西市。旧三所駅跡案内板の地図
旧三所駅跡案内板
旧三所駅跡案内板
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