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西蓮寺
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尸羅度山曼殊院西蓮寺<(しらとさんまんしゅいんさいれんじ)。茨城県行方市にある天台宗の寺。 782(延暦元)年、桓武天皇の勅願により天台宗を開いた伝教大師最澄の高弟である最仙上人の開山と伝えられる。 「常陸高野」と呼ばれ、7日7夜読経を続ける常行三昧会で知られる。 1335(建武2)年、京都曼殊院門跡が戦乱を避けて来寺。曼殊院の呼称が許されている。 1499(明応8)年、兵火で焼けその後再建される。仁王門は、この時、楼門として再建された。 1883(明治16)年、火災により仁王門と相輪塔を残し焼失。現在ある建物はこれ以降の再建。 仁王門、相輪塔は、国指定文化財。本尊は薬師如来坐像で、開山最仙上人の作とされ、茨城県内で最も古い木像とされる。 茨城県指定文化財。境内に2本ある大銀杏は茨城県指定天然記念物。黄葉時期には、境内が一面黄金色になる。 常陸七福神の寿老人。また延命地蔵尊が祀られており茨城百八地蔵尊霊場第97番札所。 なおこのページ作成に際し、公式ホームページや現地説明板などを参考にした。 仁王門 国指定重要文化財。1543(天文12)年に建立された。もとは三間一戸の楼門(2階建て)で、 1576(天正4)年に修理の記録がある。1790(寛政2)年には2階部分を壊し山門に造り替えられた。 さらに1860(安政7)年、現在地に移され仁王門に改められた。 ![]() ![]() 仁王門(左)、同じく「西蓮寺」と書かれた扁額(右) ![]() ![]() 仁王門反対側から(左)、同じく「重要文化財西蓮寺仁王門」と刻まれた石標(右) 相輪橖 そうりんとう。相輪塔。鎌倉時代、弘安の役(元寇)の戦勝を記念し、中興・慶弁阿闍梨が1287(弘安10)年に建立したと伝えられている。 比叡山延暦寺、日光山輪王寺と合わせ全国でも3基しかない貴重なもの。国指定重要文化財。 相輪橖は、高さ9.16mで錫杖の形をしている。 基壇、塔身、頭部からなり、基壇は石造で三段、塔身は木芯に銅板鍛造の筒10個をかぶせている。 頭部は五輪塔形で、一番上の宝珠に火焔(かえん)がつけられ、大輪及び12個の小輪がある。 1604(慶長9)年、1841(天保12)年、1903(明治36)年などに修理した記録がある 。 最近では、塔身が傾斜したことにより1977(昭和52)年に解体修理が行われた。 ![]() 相輪橖 ![]() ![]() 相輪橖の頭部(左)、同じく「重要文化財西連寺相輪橖」と刻まれた石標(右) 中堂 薬師堂。西蓮寺の本尊、薬師如来を安置する。開山の最仙上人が自ら彫ったものと伝わる。 一木背刳造(いちぼくせぐりづくり)で、高さは約150cm。 彫りは平安時代初期の衣のひだの表現方式である翻波式(ほんぱしき)の名残をとどめるという、 彫の深いところには当時の胡粉(ごふん)が残っており彩色されていたものと考えられている。 ![]() 中堂 ![]() ![]() 中堂扁額前の龍の彫刻(左)、中堂の「瑠璃殿」と書かれた扁額(右) 常行堂 阿弥陀如来を安置する。1884(明治17)年の再建。 ![]() ![]() 常行堂(左)、常行堂の彫刻(右) 客殿 法華堂、本堂。釈迦如来を安置する。また、常陸七福神の寿老人を祀る。 ![]() ![]() 客殿(左)、同じく客殿の「曼殊院」と書かれた扁額(右) 大銀杏 2株あり、いずれも樹齢1000年以上とされる。 相輪塔近くにあるのが1号株で幹回り約6m、樹高約25m。開山の最仙上人の御杖銀杏と伝えられる。 1883(明治16)年の火災で焼け、幹が細くなったという。 もう1本が2号株で幹回り約8m、樹高約27m。 1917(大正6)年の台風で幹が途中で折れたという。 両株とも雄株で実はつけない。紅葉時期は境内が黄金色になり、多くの参拝者が訪れる。 1964(昭和39)年7月31日、「西蓮寺の大イチョウ1号、2号」として茨城県指定天然記念物。 ![]() ![]() 紅葉時期の1号株(左)、同じく新緑時期の1号株(右) ![]() ![]() 紅葉時期の2号株(左)、同じく新緑時期の2号株(右) 鐘楼 大銀杏2号株の近くにある。 ![]() ![]() 鐘楼(左)、鐘楼脇にある石塔(右) 手水舎 参道脇の石段を上がってすぐ。常行堂と鐘楼の間にある。特徴ある石製の水吐口がある。 ![]() ![]() 手水舎(左)、石製の水吐口(右) 菅原天神 菅原道真公を祀る。 ![]() 菅原天神 稲荷社 藤右衛門稲荷、尸羅度稲荷。大銀杏2号株の根元にある。 ![]() 稲荷社 参道 仁王門をくぐると参道がのびる。左手の石段をのぼる。 ![]() ![]() 仁王門をくぐった先の参道(左)、入口にある「天台宗 西蓮寺」の寺号標(右) ![]() ![]() 参道からの入口の階段(左)、参道にある文化財説明板(右) 境内 広々とした境内。仁王門側から入ると右手に鐘楼、大銀杏1号株、左手に常行堂、正面に薬師堂がある。 大銀杏1号株の少し先に相輪塔がある。この間を進むと右手に大銀杏2号株、最も奥に客殿がある。 ![]() 境内。右に大銀杏、左に相輪塔 ![]() 常行三昧会では、ここを籠行列が進む 子安観世音菩薩 石仏が2体ある。 ![]() 大銀杏1号株の根元にある子安観音 延命地蔵尊 常行堂の向かって左手にある。石仏座像。1736(元文元)年12月の建立。 ![]() 延命地蔵尊 水子地蔵尊 常行堂の向かって右手にある。 ![]() 水子地蔵尊 千手観世音菩薩 中堂向かって右手にある。聖徳太子像と並んである。 ![]() 千手観世音菩薩 聖徳太子 中堂向かって右手にある。千手観世音菩薩と並んである。 ![]() 聖徳太子 玉川小学校 近くにあり閉校になった行方市立玉川小学校の二宮尊徳像と校歌碑。 取り壊されることになり移転したもの。 ![]() 玉川小学校 常行三昧会 じょうぎょうざんまいえ。9月24日から30日にかけて7日7夜にわたって常行堂で行われる。 堂内を廻りながら読経する。仏立てともいわれる。行方市指定無形民俗文化財。 経は「西蓮寺節」と呼ばれる独特の節回しで読経する。開闢法要の初日、中回向の中日、結願法要の末日には 客殿から常行堂に籠行列が行われる。 地元の長者が寛治年間(1087〜94年)に比叡山から移したものとされる。 また、この長者が滅ぼされ、娘が父の菩提を弔うため移したとも伝わる。 ![]() 常行三昧会で客殿前の籠行列 桜 仁王門前、境内に桜があり、花の時期には参拝者の目を楽しませる。 ![]() 仁王門前の桜 茨城百景碑 茨城百景「西蓮寺」の石碑。寺から離れた道路わきにある。 ![]() 茨城百景碑 御朱印 本尊薬師如来はじめ、阿弥陀如来、延命地蔵尊、常陸七福神寿老人などの御朱印がある。 ![]() ![]() ![]() ![]() 本尊薬師如来の御朱印(左)、阿弥陀如来の御朱印(左中)、延命地蔵尊の御朱印(中右)、常陸七福神寿老人の御朱印(右) アクセス 茨城県行方市西蓮寺504。西蓮寺の地図 【車】 常磐自動車道、土浦北インターチェンジから国道354号などを経て約40分。 【駐車場】 参拝者無料駐車場が寺の仁王門側にある。 西蓮寺仁王門駐車場の地図 ![]() 西蓮寺仁王門駐車場 【公共交通機関】 JR常磐線土浦駅から霞ヶ浦広域バスで「道の駅たまつくり」か 終点「玉造駅」で行方市営路線バス(コミュニティバス)に乗り換え。北浦玉造ルートか玉造麻生ルート(平日のみ) で「西蓮寺入口」バス停下車、徒歩。なお便は多くないので注意(行けるけど帰れないなど)。
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